浦学・宮城vs九国・香西の好左腕対決は期待通りの熱戦に。2人の魅力を徹底分析



宮城 誇南

<第94回選抜高校野球大会:浦和学院6-3九州国際大付>◇28日◇準々決勝◇甲子園

 この試合は、ここまで今大会無失点の浦和学院(埼玉)のエース・宮城 誇南投手(3年)、2回戦で今大会屈指の強力打線・広陵(広島)相手に1失点(自責0)完投勝利を挙げた九州国際大付(福岡)の香西 一希投手(3年)の投げ合いと、両打線がこの2人をどう打ち崩すのかが注目された。

 浦和学院の宮城は、どうやって点を取ればいいのかと相手打線に思わせるぐらい安定している。制球力重視ながら135キロ前後の速球を両サイドに投げ分け、120キロ前半のスライダーを低めに集め、強打の九州国際大付打線を抑える。

 宮城の良さはコマンド力の高さだ。特に追い込んだ時に当たり前のようにアウトローに決める。このセンバツを見渡しても、宮城しかない。攻めはシンプルだが、いろいろやって甘い球を投げるよりも、シンプルでも、アウトローに高精度の直球とスライダーをしっかりと投げる方が打たれない。考える暇も与えないくらいテンポよく投げ、相手の間合いにさせない。持ち味を存分に発揮していた。

 宮城は強力な九州国際大付打線へ向けて、「今までの相手よりも失投を逃さず、甘く入った球はしっかり振ってくるので、気をつけていました」とベストボールを投げ込むことを選択した。

 一方、香西も魅力を発揮した。直球の球速は120キロ〜125キロ。130キロ超えが多いセンバツ出場投手の中でもひときわ遅い。ただ香西の投球は高めに浮かない。強豪校に打たれてしまう投手は球が高めに浮いて、振りやすいベルトゾーンに集まってしまう。香西の場合、低い軌道でミットに収まる。おそらく120キロ台でも回転数や、回転効率など球質の良いデータが算出される投手なのだろう。