清宮 幸太郎選手 (早稲田実業)

清宮 幸太郎

球歴:早稲田実業

都道府県:東京

ポジション:中堅手, 一塁手

投打:右 / 左

身長:184.0 cm

体重:100.0 kg

学年:卒業

寸評

 2017年の高校野球の顔・清宮幸太郎。その実力は今年の高校生ナンバーワンスラッガーであることは間違いなく、将来的には、プロでも打撃タイトルを狙える逸材だ。野球ファン、野球関係者が注目するのは、清宮がプロ志望するか、しないかである。そんな清宮の現状のパフォーマンスを振り返っていきたい。  (本塁打ゾーン)  清宮の本塁打を振り返ると、コーナーで外しに行った変化球や甘く入ったストレートを見逃さず打ち返すことができている。打っているコースのほとんどが外角で、外角の場合は、やや低め~高めまでしっかり打ち返している。  すごいのは緩いボールをしっかりと引き付けてバックスクリーンに飛び込む当たりを打つところ。そんな高校生はそうはいない。  右投手からこれほど本塁打が多いのは、踏み込みがしやすく、自分のフォームで打てるというのがあるのだろう。また右投手が投じる内角もとっさの反応で本塁打にすることができている。  左投手からは1本のみ。履正社松井百代が投じた外角ストレートをライトスタンドに打ち込んだが、他でも高校通算77号、78号を左投手から本塁打を打ったもので、技術的な狂いがなければ左投手から打つことができており、右、左問わず外角球がヒットゾーンであることがわかる。  高校生の配球を見るとほぼ外角球が占めるだけに外角を打ち損じしないための清宮の打撃スタイルは理に適っている。  また清宮は配球を読むというより、速球を待って変化球を対応する打者で、いわゆる能力の高さで打ってしまう天才肌の選手である。ここに読みの鋭さが出てくれば、さらに手が付けられない打者となるだろう。 (打撃フォーム)  ゆっくりと打席に入り、自分なりのルーティンを取ってから構えに入る清宮。そこまで自分の間合いを大事にしている選手だ。  構えはオープンスタンス。グリップは肩よりも位置においてバットを寝かせ気味でバットを立てて構えている。投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、やや右足を高く上げていきながら、タイミングを計りながら、インステップ気味に踏み出していく。清宮は外角球を捌くことを意識して、インステップ気味にしている。この打法だと、アウトコースは強く打てるが、逆にインコースは窮屈になる。それでもインコースを打てるのは、ややベースから離れてしっかりとスペースを確保していること。次に、トップを取ってから、振りだす際に左ひじをしっかりとたたんで最短距離でバットを出すことができており、スイング軌道に無駄がない。  清宮は都大会決勝のときは右肩が開き気味だったが、神宮大会では見事に修正されており、特に決勝戦では右肩を開かずに打つことができていた。左投手が投げても、我慢をして、外角球を打ち返すことができている。あとは縦変化を武器にする投手に対してもhリラ気を我慢することができるか。  さらにインパクト時にしっかりと押し込みができており、そして最後のフォロスルーも大きく取ってフィニッシュに入る。清宮は外角は低め、高めはどのゾーンに対してもキレイにスイングができており、さらに内角も肘をたたんで打つことができており、コースに応じてスイングを変えることができる。  柔軟な打撃ができる選手であり、空振りが少ない選手。 (一塁守備)  清宮はすべてシングルハンドで捕りに行く傾向がある。これを見ると危なっかしさが感じられる。一塁手で大事なのは素早く速いプレーすることだけではなく、打球が飛んだら確実にアウトにすること。状況に応じて、両手で捕りに行くなど、確実にアウトすることにこだわってほしい。
更新日時:2017.01.01

将来の可能性

 打撃技術はほぼ完成されており、あとはどれだけ自分のメンタル、技術を本番へ向けてピークに持っていける調整ができれば、どの公式戦でも本塁打を連発するパフォーマンスは十分に期待できる選手ではないだろうか。  甲子園などレベルが高い大会で清宮の活躍を楽しみにしつつ、彼がプロ志望するのか、注目していきたい。
更新日時:2017.01.01

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