Interview

巨人ファンの間で評価急上昇の育成6位のスラッガー・三塚 琉生(桐生第一)が語る打撃理論

2023.01.25

巨人ファンの間で評価急上昇の育成6位のスラッガー・三塚 琉生(桐生第一)が語る打撃理論 | 高校野球ドットコム
三塚 琉生(桐生第一)

 22年の高校生を代表するスラッガーといえば、桐生第一(群馬)の三塚 琉生外野手だったのではないか。182センチ、89キロと高校生離れした体格から高校通算31本塁打を記録した。

 三塚の評価が急上昇したのは、3年春の群馬県大会と練習試合で多くの本塁打を量産したパフォーマンスの結果だった。昨年のドラフトでは巨人から育成6位指名ながら、能力の高さは徐々に知れ渡ってきた。

 夏の大会前、三塚にインタビューしていたが、意識の高さが分かる選手だった。

ーー千葉県出身ですが、県外である桐生第一へ進学したきっかけを教えてください

三塚:整った環境、施設というのもありますが、自分達が中学校3年生の時に、2学年上の代が甲子園に出ていて、そこで甲子園を目指したいと思って入学しました。

ーー自慢の長打力はいつから付きましたか?

三塚:高校2年生の時も打ってはいましたが、最終学年になって一気に増えたのは冬の間に食事の面だったり、トレーニングの面でパワーと体重が増えて、ホームランが量産できるようになりました。

ーー打撃練習では、飛びにくいコンポジットバットを使用しているようですが、実際に使ってみていかがでしょうか

三塚:自分達が1年の冬の時から使っていて、公式戦が近いシーズンではない時は、基本的にコンポジットバットを使っています。金属に比べると飛びにくいですが、やはりスイング軌道を考えるきっかけになります。

今までは点で打っていたので、確実性がなかったのですが、線で球に入れることを意識して、確実性が上がりました。

ーー体の使い方で意識していることはありますか?

三塚:秋はテークバックがあまり取れてなくて、その分パワーがなかったのですが、体全体を思う存分使った方がいいかなと思い、テークバックだったり、下半身の力もあるので、下半身と上半身の連動性というのを意識してやってきました。

最初は振りづらかったのですが、冬の期間で身につけて、自分の振りやすい形にすることができました。

練習では飛びにくい金属バットを使って、実戦練習の時は普通の金属バットを使っています。ミートしないと飛ばないので、ミート力を上げるためにも使っています。

ーーステップは中央大の皆川 岳飛外野手(前橋育英出身)を参考にしていると聞きました

三塚:YouTubeを見ていて、皆川選手のホームランを何回も拝見したことがあったのですが、自分もこういうのを打ってみたいと思って、タイミングが自分にはないタイミングだったので、取り入れてみようかなと思い取り入れたらハマったので、そのままやり続けています。

ーー春季群馬県大会の準決勝のホームランは大きく飛んだ方でしょうか?

三塚:今まで打った中だと、上位の方だと思います。

ーー今まで一番は、どの本塁打でしょうか?

三塚:4月の練習試合で、作新学院(栃木)のグラウンドで盛岡大附(岩手)と試合をした時に打ったホームランが一番飛んだと思います。

ーーバッティングは今泉監督から具体的に教えてもらっているのでしょうか?

三塚:監督さんも上のレベルを経験されている方なので、自分より引き出しがあって、その考えが全部合うわけではないのですが、その中から自分に合ったものを合わせてやっています。

元々、軸足がスウェーしてしまい、前に突っ込んでしまう癖があったのですが、真っ直ぐがきてタイミングあった時は自分の最大限の力が出るのですが、変化球が来た時に前に突っ込むと前に飛ばないので、軸足を残して変化球にも対応できるようにしようと思って、軸足を常に残す練習をやっています。

ーー守備、走塁に、こだわりはありますか?

三塚:バッティングだけでは上のレベルにいけないと思うので、守備範囲だったり送球や走塁判断など、こだわって練習してます。

ーー高卒プロを目指していますか?

三塚:一番は高卒でプロを目指しています。

ーーやっぱり、チームが勝つ中で結果を残していきたいですか?

三塚:チームを甲子園に導くことが最優先ですが、それに伴って、結果として個人の結果もついてきたらいいなと思います。

 惜しくも群馬大会ではベスト4敗退となったが、しっかりと課題に向き合って取り組んでいる様子が伝わってきた。育成枠のスタートだが、一歩ずつ階段を登っていくと信じている。

(取材:河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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