Interview

大学日本代表“最速男”松川 玲央(城西大) 宗山さんから学んだ、「大学トップレベル」の流儀

2023.12.15


NPBのスカウトが集結した大学日本代表の強化合宿。今年のドラフトの目玉である明治大・宗山 塁内野手(3年=広陵)など、大学球界のトップスターたちが集う中、2年生以下の15人も躍動。中でも、この2年生遊撃手は、ひときわ輝きを放った。

城西大の松川 玲央内野手(2年=関西)が、その人だ。首都大学野球1部リーグ戦では、全13試合に出場し、49打数16安打5打点8盗塁で、遊撃手部門ベストナインを受賞した。

その魅力は何と言っても足。この合宿でも紅白戦で1盗塁を決めると、野手陣恒例の50メートル、30メートル走(光電管測定)では、いずれも1位となる、5秒88と3秒78を記録した。

この記録は今年のドラフトで日本ハム3位指名を受けた宮崎 一樹外野手(山梨学院出身)がマークした、50メートル走5秒91をもしのぐ好タイム。強化合宿の50メートル走優勝者は、2021年日本ハムドラフト1位・矢澤 宏太投手(藤嶺藤沢出身)など、数多くのドラフト指名選手を生み出している。

今合宿の50メートル走チャンプは、3日間を通じ、どのような手応えを得たのか。「大学トップレベル」ショートストップから学んだことなど、未来への決意を語ってもらった。

ーー今回の侍ジャパン大学代表候補強化合宿では、5秒88での50メートル走チャンプに輝きました。まずは率直な感想をお願いします
松川 大学入学後から脚力に自信も持ちはじめましたし、事前に宮崎さんや矢澤さんの合宿での50メートル走タイムも見ていたので、もし計測があれば1位を獲りたいと思っていました。

ーー横浜国立大の藤澤 涼介内野手(3年=佐野日大)も、50メートル走1位(結果は5秒97で2位)を狙っていました
松川 それは知っていました(笑)。

ーーその50メートル走も含めて、侍ジャパン大学代表候補強化合宿は、どんな3日間でしたか?
松川 楽しかったし、本当に刺激にもなった3日間でした。高校時代は正直、このような侍ジャパン代表候補合宿に呼んで頂ける選手ではなかったので。そして、実際にたくさんのいい選手たちとプレーしてみて、プレー云々以前に、考え方や準備の大切さが、どの選手も素晴らしいことを痛感しました。

ーー具体的に「この選手の、このようなところ」を挙げるとしたら、どこになりますか?
松川 同じショートのポジションを守っている宗山さんとお話をしました。守備の部分で、外から聞いたら当たり前のことなんですが、その当たり前のことを当たり前にできる宗山さんは素晴らしい選手だなと。それを常に日ごろの練習からやっているからこそ、国際大会のような大きな舞台でのプレーができると実感しました。

ーーその「当たり前にできる」部分を具体的に教えていただけますか?
松川 1つ挙げれば「守備の時に、グラブは常に力感なく下に置いていく」ことです。聴くだけなら簡単そうに聞こえるんですが、実際には当たり前にやろうとしてもできない。難しい部分です。でも、宗山さんは1年生から侍ジャパン大学代表候補強化合宿に参加しているだけあって、そういったことが練習から当たり前にできる。自分も、この冬にもっと練習して、自分に厳しくやっていかないといけないと感じました。

ーー元JFE西日本監督の城西大・村上 文敏監督の指導とも通じる部分はあるのではないでしょうか?
松川 そうですね。村上さんは、僕にプレー自体についてはあまり言われることはありませんが、「一流選手はエラーした後の振る舞いとか、普段の生活がしっかりしているよ」と常々、口酸っぱく言われています。一緒にプレーして身近にいて、そういった部分も宗山さんとかはできていると感じましたし、自分もそういった選手にならないといけないと思いました。

ーー侍ジャパン大学代表候補選手の立場になって、改めて自分が大学で伸びた部分を教えて頂けますか?
松川 一番はバッティングですね。1年生のころは、振り切るヒットは少なかったんですが、2年生のころからは、振り切ってのヒットが増えるようになりました。もちろん、その中でも悩んだ時期はありましたし、この合宿を通じても強いストレートへの対応能力が問われた中での、課題(紅白戦通算は4打数無安打2四球1盗塁)が見えたので、この冬に追い込んで、来年はまた新しい姿を見せられるように頑張りたいと思います。

ーー首都大学野球リーグは日本体育大、東海大など強豪ぞろいで、ここを勝ち抜くには大変な部分もありますが、改めて2024年の意気込みを聞かせてください
松川 1、2年生とリーグ戦を戦って、残りは4シーズン。1、2年生とは違った責任感も生じてくると思います。その中でチームが勝つことはもちろん大事ですが、後輩たちに野球に対して取り組む姿勢をもっと見せていきたいです。

ーーその上で、侍ジャパン大学代表に入れれば、ということでしょうか
松川 確かにそうですが、チームもこの秋1部に昇格して、なんとか残留はできましたが、結果は5位。悔しい結果に終わっています。個人としてはもちろん、春に活躍して首位打者を獲って日の丸を背負うという目標はありますが、その前にチームとして闘うことがあるので。春のリーグ戦ではチーム一丸となって優勝を目指していきたいです。

関西(岡山)時代から、彼を追っているNPBスカウトからも「順調に伸びているし、今後が楽しみ」と、高い評価を受けている 。「大学トップレベルの流儀」を身体いっぱいで受けた12月を糧とし、残り4シーズンで大学球界屈指のスピードスターから、大学、さらに日本球界を代表する選手になるべく、松川が次なる戦いへの助走に挑む。

(聞き手:寺下 友徳)

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この記事の執筆者: 田中 裕毅

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