足立学園vs都立東
吉本祥二(足立学園)
足立学園・吉本、1安打完封で本大会へ
足立学園は夏に「ダルビッシュ2世」「下町のダルビッシュ」と注目を集めた長身右腕・吉本祥二が登板。1安打完封、6奪三振と好投して本大会出場を決めた。
試合は、2回足立学園が6番吉本祥二がショートのエラーで出塁すると、7番鳥山貴樹がセーフティーバントで続き1死1、2塁のチャンスを作った。ここで8番宮城裕太の打球はセンター後方への大きな当りとなり、守備を前につめていた都立東のセンターはあと一歩届かず後逸。足立学園はこの回に2点先制した。
2点を失ったものの足立学園打線をかわしてきた都立東の先発茂木勇人だったが、7回の足立学園の攻撃ではエラーや詰まったあたりが外野の前に落ちるヒットが続き無死満塁のピンチを迎えた。
ここでレフトを守っていたエース吉岡遼がマウンドに上がった。しかし4番一林拓哉に死球で押し出しの1点を与えてしまうと、その後も制球が定まらずワイルドピッチでさらに2点を失い5対0と差を広げられた。
朝までの雨が上がり、日が差して温かさは戻ってきていたが冷たい風が吹いていたこの試合。レフトの守備についていた吉岡は投球練習も十分ではなかったことなどが影響してしまったのだろう、ポジションにつきながらも救援の準備ができる工夫も今後の課題になる。吉岡は四死球2と三振1でマウンドを降り、再び茂木がマウンドに戻った。
足立学園の吉本祥二は186cmの長身からのMAX146キロという速球が魅力な投手。今日の試合では力むと制球が乱れ四球となった場面もあったが、力を抑えても十分な球速と球のノビがあり変化球と合わせて投球が組み立てられる。1試合を通して安心してみていられる内容だった。
(文=高校野球情報.com編集部)