Column

東邦の優勝で幕を閉じた秋季愛知県大会!来春に伸びてくる実力校とは?

2018.10.18

順当に勝ち上がった決勝の2校

東邦の優勝で幕を閉じた秋季愛知県大会!来春に伸びてくる実力校とは? | 高校野球ドットコム
石川昂弥(東邦)と板倉駆(中京大中京)

 県を代表する東邦中京大中京が県大会決勝を戦ったことで、順当と言えば順当な結果だったともいえる。そして、今大会は戦前の評判も最も高かった東邦中京大中京に打ち勝った。1年生で入学早々から注目されていた石川昂弥君が最終学年を迎えていくことになるが、大会ではこの夏から本格的に取り組んだという投手としても実績を残した。打っても3番で、勝負どころでは確実に結果を出していくところは素晴らしい。4番熊田任洋君と並ぶ中軸は、全国レベルでも上位の強力打線であることは間違いない。エース植田結喜君が一本立ちしていけばさらにチーム力は上がっていくであろう。

 中京大中京は、高橋源一郎監督もまだチームを模索中というところも感じられた。エースとして期待している板倉駆君は大会を通じて投げ方を工夫していっていた。期待の1年生松島元希君も成長途上という感じだったが、ある程度の結果は残した。打線はリードオフマン西村友哉君が引っ張るが、中軸に例年ほどの爆発力が不足しているところが今後の課題となりそうだ。

[page_break:春に躍進が期待される実力校]

春に躍進が期待される実力校

東邦の優勝で幕を閉じた秋季愛知県大会!来春に伸びてくる実力校とは? | 高校野球ドットコム
山田紘太朗(西尾東)

 3位決定戦で23対20という文字通りのラグビースコアの試合を戦った中部大春日丘西尾東は、その粘り強さは評価されようが投手力の整備は課題として残った。21世紀枠の推薦候補にも挙げられそうな西尾東としては失点の大きさがやはり痛い。とはいえ、近年の戦いぶりは高く評価されている。山田紘太郎君と加藤健輔君のバッテリーと、気持ちを前面に出す1番遊撃手の小柴諒太君などは全国でも十分に通用する選手である。また、愛産大三河、享栄至学館と実績のあるチームを相次いで下してきたことも評価されていいであろう。

 ライバルの中京大中京から移籍した大藤敏行監督が就任して、その戦いぶりが注目された伝統の享栄はベスト8前で西尾東に屈した。それでも1年生の左腕上田洸太朗君は期待の好素材である。大藤監督もじっくりと育てていきたいという意向だ。

 夏の甲子園に出場した愛工大名電は初戦で豊橋中央に敗れ、巻き返しが期待される。その豊橋中央を下してベスト4に進出したのが中部大春日丘だった。他には、豊川に競り勝ってベスト8進出を果たした愛産大工や誠信栄徳も力を示した。

 また、この大会では愛知県5地区の中では後塵を拝していた間の合った知多地区勢が健闘。5校中4校が初戦突破。東浦、日本福祉大附、半田の3校がベスト16に残ったのも評価されていいだろう。

(文=手束 仁

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.06

大阪桐蔭が選抜ベスト8の阿南光ら4チームと対戦!<招待試合>

2024.06.06

大阪桐蔭&履正社撃破の原動力! 超高校級遊撃手・今坂 幸暉(大阪学院大高)のドラフト指名はあるのか!?<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.06.06

【佐賀】敬徳は唐津東と唐津南の勝者と対戦<西北部地区大会>

2024.06.07

【夏の甲子園地方大会抽選日&開幕日一覧・近畿地区】近畿一番乗りの抽選は17日の大阪、4府県が7月6日に開幕

2024.06.07

【夏の甲子園地方大会抽選日&開幕日一覧・北信越地区】新潟で21日に抽選会、7月5日の富山で組み合わせが出揃う

2024.06.01

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.04

神村、鹿実の壁を破れ! 国分中央は「全力疾走・最大発声・真剣勝負」で鹿児島の頂点を狙う

2024.06.01

【愛知】報徳学園は豊橋中央にサヨナラ勝ち、豊川には黒星<招待試合>

2024.06.01

【東京六大学】早稲田大が大勝で7季ぶり優勝に大手!プロ注目スラッガー・吉納が2発、エース伊藤は8回1失点の快投見せる!

2024.06.01

報徳学園の今朝丸がセンバツ決勝戦以来の先発!モイセエフは3番センターでスタメン出場!【招待試合スタメン】

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得