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甲斐野が日本代表初勝利、東洋大姫路高校のOBは?

2019.11.06

甲斐野が日本代表初勝利、東洋大姫路高校のOBは? | 高校野球ドットコム
大学時代の甲斐野央(東洋大学)

 11月5日、プレミア12に参加している侍ジャパン日本代表が、ベネズエラ代表に8対4で勝利した。4回に先制点を奪われ、その後勝ち越すも逆転を許す苦しい展開だったが、終盤に相手のミスにつけ込み逆転勝ち。大事な初戦をものにした。

 この試合で勝ち投手になったのは甲斐野央(ソフトバンク)だった。8回のマウンドに上がると、わずか8球でベネズエラ打線を手玉に取り、その裏の逆転劇を呼び込んだ。

 その甲斐野は東洋大学から2018年ドラフト1位でソフトバンクに指名され、入団。ルーキーイヤーとなった2019年シーズンは、チーム最多の65試合に登板し日本一に大きく貢献している。

 甲斐野は大卒ルーキーということ、そして甲子園への出場経験がないこともあり、高校時代のことは語られることは少ないが、東洋大姫路高校3年時からすでにプロ注目の存在だった。しかし、プロ志望届を出さずに東洋大学への進学を選択。その後、さらに大きく飛躍したパターンである。

 東洋大姫路高校OBを見渡すと2019年シーズンにおける、NPBでの現役選手は松葉貴大(中日)、原樹理(ヤクルト)と甲斐野を含めて3人。そのいずれもが高卒でプロ入りをせず大学を経由している。

 ドラフト制度が始まってから、同校卒でそのままプロ入りを果たしたのは松本正志(1977年1位/阪急)と嶋尾康史(1986年2位/阪神)のふたりだけ。甲斐野を含めたその他の10人は、大学もしくは社会人を経由してのプロ入りを選択しているのである。

 一方で進学、就職組の中には阪急で活躍した弓岡敬二郎(阪急)、メジャーリーグ移籍を果たした長谷川滋利(オリックス)、通算378試合登板を誇る宮本賢治(ヤクルト)などが含まれる。プロ入り後は高卒の2人よりも、大学や社会人を経由している選手のほうが実績を多く残している。

 甲斐野、原、松葉の3人も偉大な先輩たちに続けるよう、2020年シーズンさらなる飛躍に期待したい。

【東洋大姫路高校OB】
※ドラフト制以後

弓岡敬二郎(新日鉄広畑→阪急)
松本正志(阪急)
山川猛(駒沢大→西川物産→西武)
宮本賢治亜細亜大→ヤクルト)
嶋尾康史(阪神)
長谷川滋利立命館大→オリックス)
豊田次郎(川崎製鉄神戸→オリックス)
乾真大東洋大→日本ハム)
林崎遼東洋大→西武)
松葉貴大(大阪体育大→オリックス)
原樹理東洋大→ヤクルト)
甲斐野央東洋大→ソフトバンク)

文=勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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