Interview

力と精度を磨き、聖地で暴れる!左投右打の二刀流・相澤利俊(山梨学院)

2019.01.25

 昨秋の関東大会でベスト4に入り、見事選抜出場を決めた山梨学院。その山梨学院で投打の軸としてチームに貢献するのが相澤利俊主将だ。投げては120キロ後半の速球、低めに落ちるチェンジアップをコンビネーションにする技巧派左腕。打者としては右方向へ巧みに打ち返す技術で4番野村健太につなぎお膳立てをしてきた。

 そんな相澤について吉田洸二監督からも「立ち居振る舞いを見てもしっかりしているように、メンタルの強さではチームナンバーワンですよ」と全幅の信頼を置く。

 左投右打と少し変わったプレースタイルを持つ相澤は、昨秋の激戦で何を学んだのか。そして選抜への意気込みを伺った。

兄を真似してたどり着いた左投右打ち

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相沢 利俊

―― いつから野球を始めましたか?

相澤利俊(以下、相澤) 甲斐市にある玉幡野球スポーツ少年団というチームで、小学校1年生からやっています。中学校は甲府南シニアで主に投手と外野手としてプレーをしていました。

―― 山梨学院で野球をやろうと思った理由は何ですか?

相澤 中学3年生の時、練習を見学しに来た際に、選手たちの練習している姿にとても活気があっていいなと思ったのと、バッティングの指導がいいと聞いていた事。それと山梨県出身なのでここに決めました。

―― 左投げ右打ちと珍しいスタイルだと思うのですが、どうしてそのようになったのですか?

相澤 お箸も書くのもすべて右利きなのですが、2歳年上の兄と小さい頃、キャッチボールをしていたときに、兄の投げ方を鏡のように真似していたら左投げになっていました。直した方がいいとも言われたこともあったのですが左投げをずっとしています。

―― 野手と投手をやっているということですが投手はいつ頃からやっていたのですか?

相澤 1年生の秋頃に吉田監督に呼ばれて投手もやることになりました。まさか自分がピッチャーをやるなんて入学当初からは考えられません。
 トレーニングはピッチャーと同じメニューをやっていてそれ以外は野手と同じメニューを取り組んでいます。きついですが自分が強くなるためだと思って頑張って取り組んでいます。

―― 野手と投手どちらの方が好きですか?

相澤 野手をメインでやっているのでバッターの方が思いは強いです。けれども、ピッチャーとして任されたイニングはしっかり投げて抑えたいと思っています。

―― 投手として意識していることや目指すところ、自信のあるところはどこですか?またバッターとしてはどうですか?

相澤 自分は球速が出る方ではないので、コントロールや変化球の使い方で勝負をしていきたいと思っています。イメージは杉内俊哉投手です。投球フォームは脱力を意識して投げることをイメージしています。

 もともと制球力には自信がなかったのですが、1年生の冬の練習では、スローイング練習を通してコントロールに自信がつきました。球速は秋季大会で最速128キロでしたので、この冬の練習を通して理想は135キロまでいければ、ピッチングの内容も変わってくると思います。
 バッティングは高校に入ってから引きつけて打てるようになったと思います。右打ちは得意で、理想は内川聖一選手のようなバッターです。

[page_break:投打でチームの勝利に貢献したい!]

投打でチームの勝利に貢献したい!

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投打の柱として相沢 利俊は山梨学院を引っ張る!

―― 秋の大会でのピッチングはどうでしたか?

相澤 秋の関東大会でのピッチングは自分の持ち味であるチェンジアップがしっかりと投げられて、それに相手がハマってくれたので勝つことができたと思います。夏の甲子園のマウンドで悔しい思いをしたので、この秋のピッチングは自分にとって自信になりました。

―― この冬、課題として取り組んでいることは何ですか?

相澤 ピッチャーとしてはスピードを出すためにウェイトをしっかりと取り組むようにしています。下半身よりも上半身を意識的にやるようにしています。変化球の精度を上げることもこの冬の課題です。自分はコントロールを1番に重視しているので、握り方の研究を動画や本を参考にしたりして、今よりも変化球の精度をあげられるように取り組んでいます。
 バッターとしてはもっとパワーを付けたいです。長打を打てたらレベルが上がるなと思うのでリストを鍛えたり、左が弱いので左で振ることを意識して片手でバットを振ったり、ウェイトをしたりしています。

―― 最後にセンバツに向けて一言お願いします。

相澤 ピッチングは勝てるピッチングをすること。相手を上手くずらせるようにすること。
 バッティングでは3番としてチームに貢献できるバッティングをする事を意識していきたいです。後ろに野村といういいバッターがいるので、後ろにつなぐ意識を持ってチームに貢献していきたいです。

文=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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