昌平vs坂戸
昌平 1年・吉野創士が3安打1打点1得点の活躍でベスト16！
優勝候補として期待がかかる昌平。思うような試合運びができない試合でも主力打者、主力投手が活躍を見せた試合となった。
昌平の先発はエースの米山魁乙ではなく、右腕の大澤歩（3年・184センチ70キロ・右投げ左打ち）だった。大澤も米山に負けない魅力を持った逸材である。長身を生かしたオーバーハンドから投げ込む直球は常時130キロ～135キロの速球は角度があり、魅力的。120キロ前後のスライダー、110キロ前後のカーブ、110キロ前後のチェンジアップを織り交ぜながら、坂戸打線を抑え込む。ストライク先行でピッチングを組み立てることができており、安定感がある。追い込んでからもストレートで三振が奪え、チェンジアップ、スライダーでも三振が取れる。6回まで無失点の投球を見せる。
対する打線は坂戸の先発・水野の投球の前に苦しんだ。水野はなかなかの好左腕で、常時125キロ～130キロの速球、スライダー、カーブを低めに投げ分ける投手で、大崩れしない投球が持ち味。
その中で光ったのは1年生の吉野創士だ。183センチ74キロと恵まれた体格をしており、強豪・東京城南ボーイズ出身の1年生が期待に応える活躍を見せた。まず1回裏には、右中間を破る二塁打でチャンスを作り、3回裏には痛烈な左前適時打を放ち、2点目を入れる活躍を見せると、さらに6回裏には、三塁内野安打を放ち、そこから盗塁を決め、3点目のホームを踏んだ。
1年春から試合に出ている吉野創だが、打撃フォームを見ても無駄がなくなった。変に反動をつけることなく、素直にボールに入ることができている。軸のブレが小さくなっており、コンタクト力も高まってきた。またストライドが大きく、俊足が売りの走塁やライトからライナーに近い形でノーバウンドに収まる強肩と走攻守のスキルは高校1年生としてはずば抜けている。
このリードを7回から登板したエース・米山の力投で逃げ切った昌平。3学年が力を合わせて持てる力をすべて発揮して、頂点を狙っていきたい。
（文＝河嶋宗一）
2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会埼玉大会
■開催期間：2019年7月10～7月28日（予定）
■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会埼玉大会】
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