試合レポート

比叡山vs近江兄弟社

2010.04.28

2010年05月01日 県立彦根球場

比叡山vs近江兄弟社

2010年春の大会 県大会 準決勝

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目片信之祐,サヨナラ打(比叡山)

比叡山延長10回サヨナラ勝ち!

 両チーム0行進で延長に突入した第1試合。結末は10回裏、途中出場の8番目片信之祐のポテンヒットで三塁走者が生還し比叡山が3年ぶりの決勝進出を決めた。

比叡山は遠かった、遠かった1点を延長10回にようやくもぎ取ることができた。小林義和監督は「こういう試合もある」とホッとした表情を見せた。

 序盤から流れは比叡山。1回には1番の高田遼(3年)が三塁打でいきなり先制のチャンス。しかしここから近江兄弟社のエース・押谷鷹英(2年)に抑えられ無得点。
 2回には1死1塁から7番馬場大輔がライトオーバーへ運ぶヒット。一塁走者のスタートも良く、先取点を取れたかに見えたが、打球は大きく跳ねエンタイトル二塁打に。結局この回も得点できず、まさに不運としか言いようがなかった。中盤以降も再三攻め立てるが、押谷のナチュラルに変化する球にあと一本が出なかった。
 このもどかしい状況にも崩れなかったのが投手陣。先発の左腕・久保出明裕(3年)は5回まで10個の三振を奪う見事なピッチング。6回からはエース・奥村健介(2年)がリリーフ。こちらはテンポの早いピッチングで 近江兄弟社 打線を手玉に取った。

 それでも試合は延長に。10回、エース奥村は「しんどかったので、この回で決めてほしい」と思っていたという。それに応えたのが奥村の登板と同時にマスクを被った背番号『12』の目片。2死2、3塁で廻ってきたチャンスに初球を振りきると、打球はセンターの前にポトリと落ちる幸運なヒット。
 「セカンドに取られるかなと思ったけど、落ちるのが見えた。サヨナラヒットは野球人生で初めて」と目片ははにかんだ。

 この日のベンチ入りは奥村を除き全員が3年生の比叡山は下級生時から経験豊富な選手が多い。小林監督が復帰して4年目、今年のチームには手ごたえを感じている。名門復活へ、まずは春を制して10年ぶりの甲子園出場への足がかりとしたい所だ。

(文=松倉雄太)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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