試合レポート

如水館vs尾道北

2011.07.21

これぞ迫田流!エース浜田起用で如水館順当勝ち

 経験豊富な迫田穆成監督の采配が随所に見られた試合だった。
 如水館は1点先制後に、尾道北に2点を奪われて一時は逆転を許した。3回までに得点を重ねて11対2と大量リードした。それでも先発・樋口を2回で見切りをつけてエース左腕の浜田大貴を投入した。そこには早い段階で敗戦した広陵広島商を考慮した部分もあった。「広陵や広商は練習試合を5試合やって1つも負けるようなチームではない。そのようなチームでも夏は落とすことがある。それがないように浜田を起用した」。チーム全体の引き締めの意味を込めてのエース投入だった。

 浜田は監督の期待に応えて3回1安打無失点の好投を見せた。MAX141キロの直球にカーブなどの変化球を織り交ぜて、尾道北の勢いを止めた。「力が入らずに指のかかりもよかったです」と笑顔を見せる。2年前の夏、1年生ながらベンチ入り。甲子園のマウンドも経験済みだ。しかし、その最高の舞台で1つもアウトを奪えずに降板した。「甲子園に借りを返しに行きたいと思っています」と意気込みを見せた。

 如水館は6人の投手を抱えている。「今年の夏は暑いから、(投手の)勢いがなくなってしまうこともある」と迫田監督は投手をベンチに多く入れる理由を説明する。広島県は例年よりも10日以上早く梅雨明けした。開会式(9日)に行われた試合では熱中症となる選手を多く出した。選手の調子・能力だけでなく、そのときの気候などの状況を考えながら、如水館は2年ぶりの甲子園出場を目指していく。

(文=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【宮崎】日章学園、富島、小林西などが初戦を突破<県選手権大会地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?