ロッテ・佐々木朗希(大船渡出身)は唐川侑己(成田出身)以来12年ぶりの高卒ドラ1投手として活躍なるか
佐々木朗希
3月24日、ロッテのドラフト1位である佐々木朗希(大船渡高)がプロ入り後初めて打撃投手を務めた。球団公式Twitterでは、ダイナミックに足を上げるフォームから150キロの球を投げ込んでいる様子が動画で投稿されている。公開から1時間ほどで再生数は1.4万回を記録しており、その注目の高さをあらためて感じさせてくれる。
近年のロッテを見ると、二木康太(鹿児島情報高/2013年6位)、岩下大輝(星稜高/2014年3位)、種市篤暉(八戸工大一高/2016年6位)ら高卒出身の投手たちの躍進が目立っている。佐々木にも同様の期待がかかるのは当然だろう。
しかし、意外にもロッテがドラフト1位で高卒投手を獲得したのは、2007年高校生ドラフト1巡目の唐川侑己(成田高)以来12年ぶりのことだった。それ以降は大学生や社会人の選手を中心に指名。
近年は平沢大河(仙台育英高/2015年1位)、安田尚憲(履正社高/2017年1位)、藤原恭大(大阪桐蔭高/2018年1位)と甲子園のスターを次々に獲得してきたが、高卒の投手は1位でひとりも獲得していなかった。
さらに調べてみると唐川以降は2位での指名もない。岩下や成田翔(秋田商/2015年3位)、すでに現役を引退した島孝明(東海大市原望洋高/2016年3位)の3位が高卒投手の最高順位となっている。佐々木はまさに久々の上位指名の高卒投手となったのである。
現在、主力になりつつある二木、岩下、種市は佐々木と比べると期待値は高くなく、プレッシャーも緩かったはずだ。また育成方針も異なったはず。しかし、今回の佐々木はロッテファンだけでなく、プロ野球ファン全員が注目していると言っても過言ではない金の卵。
そのなかでどのような育成を行い、一軍デビューの道筋をつけていくのかはだれもが気になるところだ。このような存在は、近年でみると「二刀流」に挑戦した当時日本ハムに所属していた大谷翔平(現エンゼルス)以来ではないだろうか。
そんな大谷の一軍初登板は5月23日と開幕から約2ヶ月後のことだった。そこから13試合に登板し1年目は3勝0敗、防御率4.23という成績を残している。「160キロ右腕」、「二刀流」と大きく騒がれたなかで申し分ない数字と言っていい。その後の飛躍は周知のとおりだ。
はたして佐々木は、大谷のように1年目から大器の片鱗を見せるのだろうか。それとも、じっくりと二軍で育てながら、何年後かに満を持して一軍デビューを果たすのだろうか。
井口資仁監督、吉井理人投手コーチというMLB経験者2人の育成プランに注目したい。
(記事=勝田 聡)
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