横芝敬愛高等学校(千葉)
集合写真(横芝敬愛)
テーマは土台作り!
■第1回WBCのクローザーの大塚投手の母校!
横芝敬愛高等学校は、千葉県山武郡横芝光町にある私立高校で、設立当初は男子校であったが、2001年に共学化され現在に至る。野球部はこれまで第6ブロック地区の強豪校として注目され、夏の最高成績は千葉大会ベスト4だ。
OBでは、第1回WBCでクローザーを務め、大会初の胴上げ投手となった大塚 晶文氏や、中継ぎ投手として活躍し、高木 晃次投手(元千葉ロッテ)がいる。
■粘り強い守備が魅力
新チームは部員25人で活動する横芝敬愛。主将を務める高橋 拓海選手によると、今年のチームの強みは「粘り強さ」。特に守備でその粘り強さを発揮しており、昨秋の公式戦では、ほぼすべての試合を2失点以内に抑えている。
守備の要が主将であり、俊足を生かした広い守備範囲と、持ち味の強肩が持ち味の高橋 拓海主将。高橋主将は、同じ左投げの岡田 幸文選手(千葉ロッテ)が憧れにしており、岡田選手の守備を映像などで見て日々、研究している。
そして背番号1の竹内 海投手をはじめとした投手陣も魅力だ。竹内投手は、秋の千葉県大会出場を賭けた敗者復活戦の千葉日大一戦で、圧巻の投球を見せ完封。「あの日は粘り強い投球ができました」と持ち味を発揮できた投球だった。課題は連投できる投手になること。
一方、1年生からマウンドに登ってきた白山 直哉投手はMAX130km/h超の速球がウリの投手。身体能力が非常に高く、白山投手を見た野球関係者からもその素質の高さは高く評価されている。攻撃面では、秋の大会では8番打者を務めながらにして、「チームで一番本塁打を狙える」という小川 新世選手という面白い存在もいる。
■前チームにはプロ注目投手も
四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスに、2016年のドラフトで1位指名された横芝敬愛伊藤翔投手は1学年上の先輩。MAX147km/hの速球を武器に、NPBのスカウトからも注目を集めた存在だ。彼を間近で見ていた竹内投手と白山投手は、大きな刺激を受けた。
「伊藤さんは球速、制球力、変化球のキレも良い。本当にまじめで、自分に足りない筋肉を意識してトレーニングに取り組んでいました」
しかし彼らも負けてはいられない。白山投手は「絶対に伊藤さんを越えていきたい」と、素晴らしい先輩を越えていくことを誓った。
■温水プールで土台作りの冬だ
この冬は「土台作り」をテーマに、下半身を強くしていくことを意識してトレーニングに励んでいるという横芝敬愛。外周ランニングや、30本の塁間ダッシュといったランメニューや筋力トレーニングに、選手たちは苦しみながらも取り組んでいく。そんな中、横芝敬愛ならではのメニューは、学校付近にある施設を利用した「温水プールトレーニング」だ。サイドステップや、大股で歩くなど、動きを変えながら行っている。こういった冬のトレーニングの効果は次第に表れているのか、高橋主将も「みんな体が大きくなってきて、打球もよく飛ぶようになってきた」とその変化を感じつつあるという。
さらに学校内の施設で行う四股のメニューも加わった。そのメニューの多さはとても豊富で、股関節の柔軟性を鍛えている。
■不可能への挑戦 やるからにはナンバーワンを目指す
チームのスローガンである「不可能への挑戦」。誰もが難しいと思ったことでもやり続ける強い気持ちと「絶対にできる!」というポジティブな気持ちがなければ次のステップへ進むことはできない。
高橋主将は「みんなもまだまだだと思って一生懸命やっています。僕は千葉県一のセンターを目指します!」と誓いを立てた。努力を重ね、プロ野球選手としての道を切り開いた横芝敬愛伊藤翔投手のように。次は自分たちが新たなステージを切り開く番だ。
左から竹内 海選手、高橋 拓海選手、白山 直哉選手(横芝敬愛)
バックがしっかりしているから安心して投げられる
ここからは竹内投手と白山投手に伺います。
Q.この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。
竹内:千葉日大一戦で完封できたのは良かったんですが、球数がかさんで、次の試合に先発ができなかったので、球数を抑えることが課題です。
白山:自分は中央学院戦で先発しましたが、テンポが悪くてリズムがつかめなかったこと、それとコースに投げ分けられるコントロールも課題です
Q.この冬は何を意識して練習していますか。
竹内:体力づくりとコントロールをよくすること。球速に関してはそんなに求めていなくて、球のキレを重視する投球を目指しています。
白山:僕はこの冬に体をもう一度作り直して、春には球速を出していけるようにしようと思っています。
Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉はなんですか?
竹内:試合になると自分の気持ちが保てなくなることがあるので、グローブに「平常心」という言葉を入れています。あとは「真っ向勝負」という言葉も好きです。
白山:自分は「自信」という言葉が好きです。
Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
竹内:みんな仲が良いところですね。
白山:バックがしっかりしているので投げていて安心できるところです。
Q. 最後にこれからの意気込みについて一言お願いします。
竹内:何試合でも投げられる投手になります!
白山:球速140km/hを目指してやっていきます!
竹内選手、白山選手、ありがとうございました。
[page_break:レギュラーと控えの実力差が非常に少ない]練習風景(横芝敬愛)
レギュラーと控えの実力差が非常に少ない
伊藤匠先生にお話を伺いました。
Q. 今年はどんなテーマでチームをスタートさせたのでしょうか?
昨年は独立リーグ入りした横芝敬愛伊藤翔などセンスが高い選手がそろっていました。夏を経験した選手がほとんどいないので、チーム総入れ替えという形でスタートしました。収穫だったのは、新チームがスタートするまで、野手だった竹内がエースとして台頭してくれて、県大会まで勝ち進めたのは大きな自信となりました。
Q. この冬はどんな課題をもってやってきましたか?
下半身強化と体を大きくすることですね。今年の選手たちは努力ができる子が多いです。ここにきて、選手たちの体が大きくなっていることを実感しています。これから実戦が始まりますが、その成果がどう出るか楽しみなところであります。
Q. 体づくりは順調にいったんですね!最後に選手たちへメッセージをお願いします。
今年のチームは、レギュラー選手と控えの選手たちの実力差が非常に少なく、今も競争真っ只中です。この競争が夏まで続いていくことを願っていますし、皆さんは野球部として、学校の代表として試合に出るわけですから、自覚を持ってほしいですね。
そして今は出ていない選手たちには直前になって試合に出る可能性ももちろんあるわけです。いざ試合に出るとき、力が出せるように準備をしてほしいと思います。
伊藤先生、横芝敬愛野球部の皆様、ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
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