試合レポート

市立和歌山vs伊香

2020.11.22

市立和歌山が20得点の猛攻!

市立和歌山vs伊香 | 高校野球ドットコム
市立和歌山4番・寺田

 市立和歌山伊香の第1試合は、中盤の集中打で伊香が6対4で勝利したが、2試合は逆に市立和歌山が猛攻を見せつけた。

 初回、市立和歌山は4番・寺田 椋太朗のレフトへのタイムリーで2点先取すると、2回には打者13人の猛攻。一気に7得点を挙げて9対0と試合の主導権を握る形になった。

 初回にタイムリーを放った4番・寺田は思い切りの良さが光るバッター。足をあげた時に、くっと軸足にタメを作りながらヘッドをピッチャー方向に傾けながらトップに入る。そこから軸でくるっと回転してボールを飛ばしていく。身体はあまり大きくはないが、パンチ力を持ったバッターだ。

 大量リードをもらった市立和歌山の先発は奥地。セットポジションから始動して、右腕がはっきりと見えるような大きなテイクバックが印象的なサイドスローの投手。低めにボールを丁寧に集める投球で、4回に2点を失ったものの連打を許さない。味方のリードをきちんと守って、試合の流れを渡さない。

 市立和歌山はその後、4回にも3点を加えると、5回には1番・大池のタイムリーで13対2と点差を広げる。大池は1試合目でも1番に座っており、この日は全試合フル出場。オープンスタンスで構えてすり足でタイミングを測ると、最短距離でポイントまで上から叩く。そこから軸回転で飛ばしていく思い切りの良さが光った。

 その後、市立和歌山は奥地から、縦回転で角度を付けたボールが光る武田。そして左腕でしっかり壁を作りながら、着地と同時に左腕を巻き込むように使って横回転させる楠山の継投で伊香を封じ込める。

 打線は終盤に追加点を奪い、気が付くと20得点。1試合目の接戦と違い、2試合目は市立和歌山の打線が爆発する形で伊香を下した。

 2試合を戦って結果は1勝1敗。メンバーを代えながらの試合となったが、ともに課題も収穫も出てきただろう。2020年シーズンも残りわずかとなり、練習試合も残り少なくなってきた。限られた実践の場でどれだけ課題を明確して冬に入れるか。一冬超えてからの成長を楽しみにしたい。

(取材=田中 裕毅)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

夏の愛知大会は6月28日から開幕!決勝戦は7月28日【愛知大会要項】

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

【北信越】富山県勢4校が12年ぶりの県勢V狙う、茨木擁する帝京長岡にも注目<地区大会>

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】実力派監督就任で進化した奈良の名門・天理。超高校級の逸材3人を擁し、緻密な攻守で全国クラスのチームに!

2024.05.26

【春季関東大会】白鷗大足利が初優勝!最後はタイブレークの末サヨナラ死球で幕切れ!

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】エース頼み脱却を目指してきた京都国際。「素質はプロ入り左腕と同等」の2年生左腕の台頭と打線強化で京都の大本命に成長!

2024.05.26

【福島】聖光学院が4連覇を達成<春季県大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉