大宮東vs埼玉平成

完封で抑えた菅原隆史（大宮東）

　春季埼玉県大会2回戦第三試合大宮東と埼玉平成の一戦は大宮東の菅原 隆史、埼玉平成の木田の好投、野手陣の活躍が光り、1点を争う好ゲームになった。

　大宮東の先発はエースの菅原 隆史。マウンドではポーカーフェイスで、コントロールも良く、コースにしっかりと投げ分けることで打たせて取るピッチングが主体の投手だ。野手陣も小森や緒方 康貴らを筆頭に堅い守りで菅原の投球を盛り上げる。

　埼玉平成先発は背番号18の木田はランナーを出しながらも要所をしっかりと抑え得点を与えない。

　初回大宮東は二つの四球でチャンスを作るも4,5番が凡退しチャンスを生かすことができない。続く2回にも相手のミスでチャンスを広げるも後一本が出ずに無得点。

　その後も両チームともに0行進が続いたが、5回の埼玉平成の攻撃。6番上村が右中間へスリーベースヒットを放ち絶好のチャンスを作る。しかし大宮東セカンド・小森が難しい打球をさばく好守備に阻まれ無得点。さらに6回にはヒットと四球で二死満塁の大チャンスを迎えるも菅原が三振を奪いこのピンチを脱する。

好投した木田（埼玉平成）

　後半になるにつれてますます先制点が欲しい両チーム。先にチャンスを作ったのは大宮東。8回先頭緒方 康貴がセンターへのツーベースヒットを打ち無死二塁のチャンスを作る。そしてここまで守備で大活躍の6番小森がライト前に弾き返す。緒方は一死ながら迷わず本塁に突っ込み、待望の先制点が大宮東に入った。

　菅原はその1点を最後まで守り抜き4安打完封で埼玉平成を下した。ピンチを背負うものの、落ち着いたマウンドさばきで要所をしっかりと抑える投球は目を見張るものだ。それを支えているのは何と言っても抜群の制球力だろう。2年生ながら制球力がかなり磨かれている。攻撃面でも1点を奪った場面は一死ながら二塁ランナーがホームインしたのは緒方の足の速さもあるが、三塁コーチャーの判断の良さもある。三塁ランナーの活躍で1点を奪いその1点が勝敗に大きく関わることもありコーチャーの役割は非常に大きなものであると言える。

　一方埼玉平成は、先発の木田が最後まで素晴らしいピッチングを見せていたが、攻撃で菅原を打ち崩すことができず援護することができなかった。さらに、一つのミスが命取りになる1点を争うゲームにもかかわらずエラーが3つあった。直接点数には関わらなかったが、流れが変わってしまうことが多々あるため、こういった緊迫した試合でこそ通常通りの力が発揮できるようにしていきたい。

　勝利した大宮東は西武文理と対戦する。