試合レポート

大体大浪商vs大阪産大附

2015.07.29

大体大浪商が逆転に成功!36年ぶりの夏制覇へあと1勝!

 大体大浪商と大産大附との伝統校の一戦。大体大浪商の選手たちの潜在能力はこんなものではないと思うが、試合の流れを読んでの逆転劇は見事であった。

試合は大産大附が3回裏に押し出し四球、4回裏にバッテリーミスで2点を先制したが、5回表に大体大浪商が反撃。
 二死一塁から武田幸一郎(3年)の中前安打で、二死一、二塁のチャンスから1番素川集(3年)の中前適時打で1点を返すと、さらに送球間の乱れで二死二、三塁となると、2番岩崎將(2年)の2点適時打で3対2とする。大産大附の2番手・播摩駿介(2年)は130キロ前半の速球で押していったが、大体大浪商打線がしっかりと速球に狙いを絞り、攻略に成功した。

 そして投げては大体大浪商の3番手・西田光汰(2年)が好投。ステップ幅は狭いが、足を上げてから下ろすまで、ゆったりと間合いを取ってから一気に振り下ろすフォームで、ストレートのスピードは常時130キロ~136キロと突出したスピードではないが、強く腕が振れて、威力があり、差し込まれる打球が多い。強打の大阪産大附打線を打ち取っていった。

 そして9回裏、二死一、三塁のピンチを招いたが、最後の打者を三邪飛に打ち取り、試合終了。大体大浪商が決勝進出を決めた。大体大浪商は先発した中村拓(2年)、2番手の熊谷公希(2年)、そして西田の2年生投手の活躍が光る。背番号1の北山諒(3年)は一塁手として出場が多く、決勝戦も2年生投手中心の起用になるだろう。どの投手も130キロ前後の速球を投げ、キレのある変化球を投げる投手。来年以降も楽しみな存在だ。

 あとは3番~5番の打線の奮起。彼らの潜在能力を考えれば、まだまだ物足りない。36年ぶりの夏の制覇へ決勝戦では走攻守すべてにおいて大爆発なるか。

(文=河嶋 宗一

大体大浪商vs大阪産大附 | 高校野球ドットコム
関連記事
・第97回全国高等学校野球選手権大会特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得

2024.05.19

【宮崎】日章学園、富島、小林西などが初戦を突破<県選手権大会地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?