再起誓う上林ら13年高卒組の現在
上林 誠知(仙台育英出身)
3月に入りプロ野球は対外試合が増えてきた。宮崎ではオリックス、ソフトバンク、ロッテ、西武の4球団が球春みやざきベースボールゲームズを戦っている。
そのなかで光る活躍を見せているのがソフトバンクの上林 誠知(仙台育英高)だ。上林は2試合連続で適時打を放ち開幕スタメンへ大きくアピールを行っている。
昨シーズンの上林は開幕戦に「1番・右翼」でスタメン出場し二塁打を放つ好スタートを切った。しかし翌日の試合はベンチスタートとなり、出番もなかった。以降もスタメンに定着できず、69試合の出場で打率.181(160打数29安打)と物足りない数字に終わっている。
そんな上林は2013年ドラフト4位で指名され、仙台育英高からソフトバンクに入団した。今年は8年目のシーズンとなるわけだが、ドラフト同期の高卒選手たちは各チームでどのような立ち位置となっているのだろうか。
投手では松井 裕樹(桐光学園高→楽天1位)が出世頭だ。昨シーズンこそ先発転向でやや苦しんだが、ここまで346試合に登板し141セーブをマーク。今シーズンも守護神として起用されることが濃厚だ。
先発型では二木 康太(鹿児島情報高→ロッテ6位)、平良 拳太郎(北山高→巨人5位/現DeNA)、ヤクルトへトレード移籍した田口 麗斗(広島新庄高→巨人3位)が、それぞれの所属チームで先発ローテーション争いに加わっている。
その他では今野 龍太(岩出山高→楽天9位/現ヤクルト)も楽天は戦力外となったものの、ヤクルトに移籍し中継ぎとして欠かせない存在となった。砂田 毅樹(明桜高→DeNA育成1位)も2年目に支配下に登録され2017年・2018年と2年連続で60試合以上に登板している。昨シーズンは17試合の登板にとどまったものの、防御率2.65と結果は出した。三浦 大輔新監督体制となり、どのような起用となるか注目が集まる。
一方の野手では森 友哉(大阪桐蔭高→西武1位)と渡辺 諒(東海大甲府高→日本ハム1位)がレギュラーに定着している。とくに森は2019年に首位打者とMVPを獲得。チームを2連覇に導く立役者となった。現時点における球界一の「打てる捕手」といっても過言ではない。
その他では若月 健矢(花咲徳栄高→オリックス3位)が、2016年から一軍に定着。規定打席到達はまだないものの、毎年のように正捕手争いを繰り広げている。
上林も2017年にレギュラーに定着し翌2018年には全試合に出場した。しかし、ここ2年は出場試合数を減らした上に打率は1割台と苦しんでいる。
世代のトップランナーである松井や森に追いつくためにも、今年は大事な1年になる。まずは開幕一軍を勝ち取るべく、練習試合とオープン戦で結果を出すことに期待したい。
<2013年ドラフト>
※高卒指名選手
※育成指名で支配下登録されていない選手は除く
渡辺 諒(東海大甲府高→日本ハム1位)
岸里 亮佑(花巻東高→日本ハム7位)
石川 亮(帝京高→日本ハム8位)
児山 祐斗(関西高→ヤクルト5位)
若月 健矢(花咲徳栄高→オリックス3位)
園部 聡(聖光学院高→オリックス4位)
吉田 雄人(北照高→オリックス5位)
奥浪 鏡(創志学園高→オリックス6位)
関根 大気(東邦高→DeNA5位)
砂田 毅樹(明桜高→DeNA育成1位)
上林 誠知(仙台育英高→ソフトバンク4位)
曽根 海成(京都国際高→ソフトバンク育成3位)
鈴木 翔太(聖隷クリストファー高→中日1位)
岸本 淳希(敦賀気比高→中日育成1位)
二木 康太(鹿児島情報高→ロッテ6位)
肘井 竜蔵(北条高→ロッテ育成1位)
中村 祐太(関東一高→広島5位)
森 友哉(大阪桐蔭高→西武1位)
金子 一輝(日大藤沢高→西武4位)
横田 慎太郎(鹿児島実業高→阪神2位)
松井 裕樹(桐光学園高→楽天1位)
内田 靖人(常総学院高→楽天2位)
古川 侑利(有田工業高→楽天4位)
今野 龍太(岩出山高→楽天9位)
和田 恋(高知高→巨人2位)
田口 麗斗(広島新庄高→巨人3位)
奥村 展征(日大山形高→巨人4位)
平良 拳太郎(北山高→巨人5位)
(記事:勝田聡)
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