試合レポート

帝京vs成城

2020.08.02

帝京が盤石の投手陣リレーで完封勝ち ベスト8一番乗り

帝京vs成城 | 高校野球ドットコム
3番手・田代涼太(帝京)

 東東京の優勝候補・帝京が盤石の強さを示した。

 まず1回裏、犠飛で1点を先制すると、3回裏には、無死一、二塁から2番が打ち上げた飛球がセンターの画面に当たり、二者生還。さらに3番小松涼馬の犠飛で4対0と点差を広げる。

 8回裏には、柳沼勇輝の適時打、9番沢石淳平の適時打で6対0と点差を広げたが、なかなか決めきれない打線が課題となった。

 投げては最速140キロを超える右腕の武者倫太郎が自慢の速球と切れのあるスライダーを投げ分け、6回途中まで無失点の投球。武者は「まだばらつきがあってよくなかった」と振り返るがそれでも自粛期間中に、しっかりとトレーニングを行い、昨秋からも3キロもスピードアップ。力強い投球ができるようになった。

 6回途中から背番号1の柳沼勇輝は久々の登板。切れのある速球と曲がりが鋭いスライダーを武器に9回二死まで無失点の好投を見せると、そして9回二死から大型左腕・田代涼太が登板。自打球があった影響で、登板を控えていたが、あと1人というところで登板した田代は最後の打者を抑え完封勝利。田代も威力ある速球は魅力的で、3投手全員ともに昨秋よりも進化した姿を見せた。

 これから中1日での試合が続く、球数制限もあるだけに、複数投手を擁する帝京は大きな強みだろう。打線はまだ秋のような本塁打連発とはいかないが、走れる選手が多く、状況によっては果敢に盗塁を決めてチャンスを拡大する。派手な当たりはなくても着々と1点を積み重ねることができる。物足りなさを感じる攻撃ではあるが、投手力が高いチームにとってはいろいろな引き出しで点を取れるのは大きい。

 準々決勝以降は主力打者が奮起し、投打ともにかみあった野球を見せることを期待したい。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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