試合レポート

東大津vs野洲

2018.07.12

東大津がサヨナラで激闘を制す

 

 東大津がサヨナラ勝ちで延長12回の激闘を制した。

 

 野洲は1回表、東大津先発の島口陽斗の立ち上がりを攻め、無死満塁とする。ここで4番の津川仁哉(2年)が中犠飛を放ち、1点を先制する。

 

 対する東大津野洲先発の河島志月(2年)から一死一、二塁のチャンスを作ると、4番の岡部竜也(3年)が左越え適時二塁打を放ち、二者が生還。すかさず逆転に成功する。

 

 主導権を掴みたい野洲は2回表、二死一塁から1番の山本皓葉(3年)が中越え適時二塁打を放ち、同点。さらに二死一、三塁から重盗を仕掛け、勝ち越しに成功する。その後も相手の守備の乱れに乗じて追加点を挙げ、この回4点を奪った。

 

 嫌な形で失点を許した東大津だが、すぐに反撃する。2回裏、二死一、二塁から2番の橋間浩聖(2年)の右前適時打で1点を返すと、続く島口の三塁ゴロが一塁への悪送球となり、二者が生還し、同点に追いついた。

 

 その後も拮抗した展開が続き、同点のまま試合は9回裏に突入。9回裏の東大津は二死二塁とサヨナラのチャンスを作り、この日2安打と当たっている1番の福田憲太郎(3年)に打席が回る。福田は野洲2番手の今龍雅(3年)から中前安打を放ち、二塁走者の森岡隼弥(3年)が本塁に突入するが、中堅手の山本皓が好返球を見せてタッチアウト。サヨナラとはならず、試合は延長戦に入った。

 好プレーでサヨナラを阻止し、勢いに乗る野洲は10回表に死球と犠打で一死二塁とすると、7番に入っている今が中前適時打を放ち、勝ち越し点を奪う。

 勝ち越されても簡単に引き下がらない東大津はその裏、一死二、三塁とすると代わった3番手の福川琉星(3年)から5番の山田祥也(2年)が三遊間を破る適時打で同点に追いつく。なおもサヨナラのチャンスが続いたが、再びマウンドに戻った今が踏ん張り、試合を終わらせない。

 試合が決したのはタイブレークもちらついた12回裏だった。先頭の島口が安打で出塁すると、続く岡部も死球で出塁し、無死一、二塁とする。この走者を山田が犠打で送り、一死二、三塁と一打サヨナラの場面を演出する。ここで打席に立つのは6番の雑賀光生(3年)。雑賀は初球を振り抜くと、右翼手の前に落ちる安打となり、島口が生還。劇的な延長サヨナラ勝ちで2回戦に進出した。

 東大津はリードされても追いつく粘りが見事だった。今日のような粘り強い戦いを見せていければ混戦の滋賀大会を面白くしてくれそうだ。惜しくも敗れた野洲だが、長打を6本放ち、打撃力のあるところを見せてくれた。下級生でベンチ入りしている選手も多くおり、新チームでの戦いに期待したい。

 

(文:馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.16

涙の甲子園デビューから大きくレベルアップ!前橋商の192センチの剛腕・清水大暉は、高速スプリットで群馬県大会19回1失点、22奪三振の快投!<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.05.16

【2024年春季地区大会最新状況】全道大会は出場校決定、関東と東海は18日に開幕

2024.05.16

U-18代表候補・西尾海純(長崎日大)、甲子園で活躍する幼馴染にむき出しのライバル心「髙尾響には負けたくない」

2024.05.16

【秋田】夏のシードをかけた3回戦がスタート、16日は大館鳳鳴などが挑む<春季大会>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.13

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?