試合レポート

八幡工vs堅田

2018.07.11

八幡工が大逆転で堅田を破る

  

 滋賀八幡工が5点差をひっくり返して春8強の堅田を破った。

 

 先制したのは滋賀八幡工。1回表に1番の宮西巧視(3年)が右前安打で出塁すると、犠打で二塁に進む。その後、二死二塁となり、4番の加藤悠馬(4年)が中前適時打を放ち、1点を先制する。

 

 対する堅田はその裏、二死から3番の中川大貴(3年)が右前安打で出塁すると、滋賀八幡工先発の小西周太のボークで二塁に進む。ここで4番の小林大悟(3年)の適時二塁打ですかさず同点に追いついた。

 

 さらに堅田は2回裏、相手の失策から一死二、三塁のチャンスを掴む。この場面で9番の坂井由羽(3年)が中前適時打を放つと、中堅手の池田亮(3年)が打球をファンブル。その間に二塁走者も生還し、2点を勝ち越す。

 

 さらに二死満塁とチャンスは続き、4番の小林が右中間を破る走者一掃の3点適時三塁打でリードを5点に広げた。滋賀八幡工はここで小西を諦め、右サイドハンドの川嶋那奈人(3年)をマウンドに送る。

 

 代わった川嶋は要所でスライダーが冴え、走者を出しながらも堅田に追加点を挙げる。2回には3失策と乱れた守備も3回以降は好プレーを連発し、徐々に流れを呼び寄せる。

 

 すると5回表、二死二、三塁から宮西が左中間に2点適時二塁打を放ち、3点差に詰め寄る。これで勢いづいた滋賀八幡工は6回表にも内野ゴロで1点を返すと二死一塁から7番の池田がセンターオーバーの長打を放つと、俊足を飛ばして一気にホームへ駆け抜ける。判定はセーフとなり、ランニング本塁打で同点に追いついた。

 

 流れを断ち切りたい堅田は7回裏に一死満塁のチャンスでこの日3安打の坂井に打席が回ったが、浅い当たりの右邪飛で走者は動けない。続く1番の前川駿(3年)も右飛に倒れ、リードを奪うことができなかった。

 

 これで流れは滋賀八幡工に一気に傾く。8回表に連打と犠打で一死二、三塁とすると前の打席でランニング本塁打を放った池田が一、二塁間を破る2点適時打で勝ち越しに成功。さらに途中出場の寺元栄二(3年)にも適時二塁打が飛び出し、この回で3点のリードを奪うことに成功した。

 

 リードを貰った川嶋は最後まで粘り強い投球を披露して、堅田の反撃を封じる。9対6で滋賀八幡工が勝利し、2回戦進出を決めた。

 

 滋賀八幡工は昨年から公式戦の経験を積んでいる堅田のエース・坂井に対して14安打と攻略し、強敵を打ち破った。特に4安打の加藤とランニング本塁打を含む3安打4打点の池田の活躍は見事だった。2回戦では1回戦を5回コールドで勝ち上がった米原とのハイレベルな打撃戦が見られるかもしれない。堅田は序盤から試合を有利に進めたが、3回以降に追加点を奪えず、中盤から滋賀八幡工に流れを渡してしまった。

 

(文:馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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