鹿児島商vs徳之島
エース横谷が力投・鹿児島商
勝利・横谷(鹿児島商)
徳之島は初回、二死二塁から4番・廣 龍穂(2年)のセンターオーバー三塁打、5番・福田 弦太(1年)のライト前タイムリーで2点を先取する。
その裏、鹿児島商は二死三塁から4番・桑原 悠成(2年)のセンター前タイムリーを皮切りに6番・廣田 昂大(2年)のレフト線二塁打で逆転に成功。1番・立和名 雄斗(2年)は中越え二塁打を放つ。気がつけば7連打で6点を奪い、大きく主導権を手繰り寄せた。
2回からは鹿児島商・横谷 蒼(2年)、1回途中からリリーフした徳之島・仁礼 尚人(2年)、両エースの好投で両者追加点が奪えないまま終盤を迎える。
徳之島は8回、6番・米谷 竜輝(1年)がソロホームラン、1番・盛勝紀(2年)のレフト前タイムリーで2点差とした。
9回も二死から連打で粘ったが、エース横谷が踏ん張り、2点差で逃げ切った。
鹿児島商としては2012年春に準優勝して以来、5年半ぶりとなる8強入りだった。「横谷さまさまです」と上久木田健監督はエースの力投を意の一番の勝因に挙げた。
「先制されて悔しかったけど、すぐに味方が逆転してくれたので嬉しかった」と横谷。立ち上がりは直球主体だったのを徳之島打線に狙われたため、2回以降は持ち味である緩いカーブ、スライダーを中心に緩急を生かした投球に切り替えた。
中盤以降、雨が激しくなり、得意の変化球の制球がおぼつかなくなると、再び直球主体に切り替える。強打の徳之島打線に合させる危険性はあったが「内外のコースをきっちり投げ分けることを意識した」。
8回に打たれて2点差まで詰め寄られたが、9回に3、4番を迎えたところで変化球主体の緩急を入れた。最後の打者をファールフライで打ち取ると、力強く左拳を握って勝利を喜んだ。
シード校を退けての8強入りだが「一戦一戦勝っていくだけです」と慢心はない。気持ちは次の鹿屋中央戦に早くも切り替えていた。
(文=政 純一郎)
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