宮古vs具志川商
宮古島から甲子園!悲願成就へ向け突っ走る宮古ナイン
2006年、それまでの沖縄高校野球史に新たな扉を開けた八重山商工。離島から甲子園という夢を叶えた八重山に対し、今度こそオレたちが!という目標を常に掲げ続けてきたのが、37年前に2年連続準優勝した沖縄宮古だ。
その沖縄宮古は3回、二死二塁として4番狩俣 紹也が逆らわずレフト前へ運ぶタイムリーで先制。続く4回は、四球と連打で一死満塁として、下地 翔太がレフトへ2点タイムリーを放つと池間 宥仁も犠飛を打ち上げ4点をリードした。
6回、沖縄宮古は一死一・三塁とするが、具志川商二番手の徳嶺 春樹が直前のピッチャー強襲の当たり(内野安打)を受けた動揺を見せず池間を三振、狩俣をセンターライナーに斬る。
7回にも連続ヒットと犠打で一死二・三塁とピンチを招いたが、後続を三振とセンターフライに打ち取ると、8回と9回には1番からの上位打者6人を三者凡退に斬る好ピッチングを見せた。
打線も6回裏、チーム2本目のヒットが出て一死二塁とチャンスを作るが、次打者がショートゴロに打ち取られ三塁上でアウトになるなど、どうしても松川 竜之丞を捉えることが出来ない。
その松川竜は、130km中盤の伸びのあるストレートで具志川商打線に最後まで的を絞らせず、被安打3の完封勝利で10年振りとなる4度目のベスト4進出に貢献した。
敗れた具志川商だが、新チームになっての公式戦で一度も勝てなかった現ナインが最後の夏、同校2度目となるベスト8進出を果たしたのは賞賛に値する。
9回裏の攻撃も、トップの徳嶺が二塁打を放ち鼓舞すると、2番島袋 剣のセンター奥への犠飛で一死三塁と見せ場を作る諦めない姿勢を示し続けた。また、最後まで励ましの声を出し続けたベンチといい、ベスト8の名に相応しい素晴らしいチームであった。
(文=當山 雅通)
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