試合レポート

都立大島vs日大桜丘

2013.09.14

都立大島、部員10人でつかんだ本戦進出!

都立大島vs日大桜丘 | 高校野球ドットコム 

本塁打を放つ前田(都立大島)

 東京都秋季大会ブロック予選、第2ブロックの代表決定戦2試合が[stadium]堀越学園総合グラウンド[/stadium]で行われた。第1試合は、どちらも1回戦から出場、部員10名ながら勝ち上がった都立大島と、得点力のある打線で勝ち抜いてきた日大桜丘の対戦。

 まずチャンスを作ったのは日大桜丘。初回、先頭の澤井がライトへの安打で出塁。2番・大久保がキッチリと犠打で二塁へ進めた後、3番・竹内も安打で続き、一死一、三塁。ここで都立大島先発・浜部は慌てることなく続く打者を三振、中飛に切って取り、無失点で切り抜ける。

 その裏、都立大島の攻撃は、2番・川口がセンターへの安打で出塁。3番・山内が4番・前田。振りぬいたバットから放たれた打球はレフトフェンスを越える2点本塁打となり、都立大島が先制を果たす。4回にも雨が降る中、1番・吉岡の適時打で1点を追加。試合の流れを渡すまいと攻撃を続ける。

 7回裏、都立大島は2番・川口を2塁に置き、打席には先ほど本塁打の4番・前田。第1打席と同じようなレフトへの打球は、タイムリー二塁打となり、欲しかった追加点を手に入れる。前田はこの日3打点の活躍。これぞ4番の仕事とお手本を見せた。
 

 そして8回表、ここまで都立大島先発・浜部に抑えられてきた日大桜丘打線が監督の檄とともに目を覚ます。


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先発・浜部(都立大島)

 8回表、日大桜丘の攻撃は、一死から1番・澤井が三塁打で出塁。一気にチャンスを作り出す。2番・大久保が四球で出塁し一死一三塁とさらにチャンスを広げ、迎えるバッターは3番・竹内。左中間を破る2点三塁打。4対2と追い上げ、なおも一死三塁。この場面で打席に入るのは、日大桜丘4番・室岡。
 室岡の放った打球はサードへの強烈な低いライナー。この地面スレスレの当たりをダイレクトキャッチ。良い当たりに戻りきれない3塁走者を尻目に都立大島のサード・山内はしっかりボールを掲げ、そのまま3塁ベースを踏みダブルプレー成立。あっという間にピンチを切り抜けた。

 このビッグプレーに勢いもそがれたように、日大桜丘9回の攻撃は3者凡退。都立大島が、最後までテンポよく投げ切った浜部を中心とした守りで、本戦出場を決めた。

 試合後、都立大島の天野監督は「初回から積極的にバットが振れていて、攻撃的に試合が出来た。ピッチャーの浜部もテンポよく投げてくれた」と振り返った。部員10名での本戦出場に「少し驚いてもいるけど、また練習しますよ」と笑顔を見せた。

 都立大島高校は、8回に2失点をしたものの、そこで勢いに飲み込まれることなくしっかりと逃げ切った。再三守備での良いプレーが出ていたのは、良く声が出て、足が動いている証拠だ。事実、ベンチやグランド上で、彼らは常に声をかけ続け、笑顔を見せ続けた。都立大島、部員10名の戦いは、本戦へと舞台を移してまだまだ続く。

(文=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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