熊本工vs秀岳館
優勝した熊本工ナイン
熊本工が4季ぶり30回目の優勝
第130回九州地区高等学校野球熊本大会の決勝戦は、延長戦の末、伝統校・熊本工が秀岳館に5-3で競り勝ち、4季ぶり30回目の優勝(出場は4季ぶり54回目)を決めた。
9回裏、秀岳館は2死二、三塁という土壇場から2番・平畑将志(3年)の内野安打で同点に追いつき、試合は振り出しに。しかし、さすがは伝統校。熊本工は、追いつかれた直後の延長10回に6番・松下凌磨(2年)の適時三塁打などで2点をもぎとり、粘る秀岳館を振り切った。
投げては、先発の増田凌也(3年)と山下滉太(2年)の両左腕が粘り強く投げ、随所で好プレーをみせた二塁手の山田真揮(3年)を中心にバックも無失策と投手陣をもり立てた。
試合後、熊本工の林幸義監督が「ヒーローはいません。全員で勝ち取った優勝です」というように、決勝の三塁打を放った松下も「繋ごうという気持ちで打ちました」と力を込めた。
チームひとりひとりが束になって戦う姿は、まさに全員野球。昨秋の県大会では準々決勝で敗退したが、熊本の夏将軍ともいえる伝統校は、着実にたくましくなっている。
(文=編集部)