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昨季超えの13号!安田尚憲は二軍で昇格の時を待つ

2019.08.01

 2017年ドラフト会議で主役のひとりだった履正社高校の安田尚憲(ロッテ)は、高校時代から「東の清宮、西の安田」と言われ、早稲田実業学校の清宮幸太郎(日本ハム)と比較され続けてきた。

 大器として期待された1年目は一軍で17試合に出場し打率.151(53打数8安打)、1本塁打と高卒ルーキーとしてはまずまずの成績を残す。その後のオフシーズンに行われた「WBSC U-23 ワールドカップ」で日本代表に選出されると、MVPを受賞。ベストナインにも選出され、2年目の開花を予感させてくれた。

7月30日に特大の本塁打

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高校時代の安田尚憲 ※写真=2017年選抜 報徳学園戦から

 期待された2年目のシーズン。安田は開幕一軍に名を連ねることはできなかった。オフにチームは安田と同じ三塁を守るブランドン・レアードを補強。前年の正三塁手であった鈴木大地ですら、開幕戦ではポジションがなかったほどだ。安田が一軍に残れなかったのも無理はない。

 時同じくして頭角を現した同期が村上宗隆(ヤクルト)だった。安田と同じくハズレ1位で複数球団が競合した逸材が、開幕スタメンからここまで全試合に出場。すでに松井秀喜以来となる高卒2年目までの20本塁打に到達するなど、ブレイクを果たしている。

 また安田のライバルでもあった清宮は故障で出遅れたが、5月下旬に一軍へ昇格。7月末時点で打率1割台と苦しんでいるが、出番は与えられており日々経験を積んでいる。

 一方の安田は7月31日時点で83試合に出場し13本塁打を記録。昨年の12本塁打(106試合)を早くも超えた。特に7月30日に行われた巨人との試合では[stadium]ZOZOマリンスタジアム[/stadium]であわや場外弾となる特大の一発を放ち、視察に来ていた井口資仁監督を喜ばせている。

 現時点で安田が村上のように一軍でレギュラーを掴むことはむずかしい。また清宮のように一軍に帯同しながら、出場機会を得ることも簡単なことではない。二軍で実戦を積みながら、昇格の時を待つのが最善の策なのだろう。

 一軍から声がかかる、その時が来るまで安田は二軍で爪を研ぐ。

※数字は2019年7月31日終了時点

文=勝田聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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