つくば国際大高vs土浦一

完投したつくば国際・福島脩馬選手

　県南地区代表決定戦第二試合はシードのつくば国際大高と土浦一のカードだ。1回戦，土浦一は牛久栄進に7対6と逆転勝ちを収めている。
　先攻・土浦一の先発は背番号10の右腕・古宮　学樹が任された。後攻・つくば国際大高の先発は最速139キロのエース左腕・福島　脩馬だ。

　1回裏，つくば国際大高がチャンスを作る。二死から3番・今野　翔斗がサード強襲ヒットの打球が転々とする間に二塁まで到達する。しかし，迎える4番・福島は豪快な空振り三振に倒れ先制点は奪えない。

　2回表，ピンチを凌いだ土浦一が先制する。先頭の5番・佐野　翔が1ボールから真ん中高めのストレートをレフトスタンドに叩き込んで1点を先制する。さらに7番・黒田　堅仁のサード内野安打と8番・横島　健太朗のレフト前ヒット，送りバントで二死二，三塁のチャンスを作るが，1番・酒井　省吾はサードゴロに倒れ追加点は奪えない。

　先制を許したつくば国際大高はその裏，逆転に成功する。
　先頭の5番・伊東　駿がセンター前ヒットで出塁すると，6番・秋谷　凌平のレフトオーバーツーベースで同点に追いつく。さらに7番・坂田　峻之助の送りバントがフィルダースチョイスを誘い無死一，三塁。盗塁で二，三塁にチャンスを広げると，8番・高田　彰久のスクイズで1点を追加する。なおも一死三塁とチャンスが続くが，9番・山岡　海翔のピッチャーゴロで三塁ランナーが三本間に挟まれタッチアウトとなり追加点が奪えない。

　5回裏，つくば国際大高は二死から9番・山岡が1ヒット1エラーで二塁に到達。さらに牽制悪送球で三塁まで進むが，1番・高野はレフトフライに倒れ追加点を奪えない。

先制ホームランを放った 佐野　翔選手

　6回裏，つくば国際大高は追加点を奪う。先頭の2番・佐藤　彰眞がエラーで出塁し，3番・今野のレフト前ヒットで無死一，三塁から，4番・福島のレフト前ヒットで3点目を奪う。
　土浦一はここで背番号1の左腕・大松崎　智也を投入する。次打者はファウルフライに倒れ一死一，二塁とし，6番・秋谷がセンター前ヒットでつないで一死満塁となる。迎える7番・坂田は浅いレフトフライに倒れ二死。さらに二塁ランナーの帰塁が間に合わずダブルプレーでチャンスを潰してしまう。

　2点差とされた土浦一は7回表，一死から6番・大松崎がセンターオーバーツーベースで出塁するが，7番・黒田のピッチャーゴロで飛び出してしまいチャンスを生かせない。

　7回裏，つくば国際大高は先頭の8番・高田がレフトオーバーツーベースで出塁し，送りバントと四球で二死一，三塁のチャンスを作る。さらに一塁ランナーが盗塁するが，捕手・横島が二塁に目もくれず三塁に転送。三塁ランナーの帰塁が間に合わずタッチアウトとなりチャンスを生かせない。

　その後両者ランナーを出すことなく3対1のまま試合終了となる。
　つくば国際大高が土浦一を3対1で下して県大会出場を決めた。

　先発の福島は秋に比較してシルエットが一回り大きくかなり増量したようだ。この日は最速136キロを計測。140キロ超えを期待していた身としては物足りなさがあったが、腕を目一杯振って繰り出すスライダーのキレが抜群で秋より磨きがかかっているように感じた。2回には3安打を許したが、以降は9回まで1安打と土浦一打線を寄せ付けず、被安打4で9奪三振と凡打の山を築いた。
　攻撃は3番の今野と6番の秋谷がよく振れていた。走塁面はミスが目立つ。大胆さよりも手堅さを求めれば結果がついてくるのではないだろうが。

　土浦一は2投手で被安打10安打を許したが、要所を締めて接戦に持ち込んだ。2回に佐野の先制弾で勢い付いたが、即座に逆転を許してその後は主導権を奪えずに終わった。

（取材・写真＝ 伊達 康）