試合レポート

下関西vs早鞆

2017.10.05

エース粘投で下関西が中国大会へ!

下関西vs早鞆 | 高校野球ドットコム
吉田 有輝(下関西)

 中国大会出場最後の椅子をかけた3位決定戦。2015年以来2年ぶりの出場を狙う早鞆と今大会快進撃を見せている下関西の両校による顔合わせとなった。

 先攻・下関西、後攻・早鞆。先発は早鞆が執行龍一、下関西吉田 有輝。両校エースをマウンドに送り込み、試合の幕が開けた。

 1回表、下関西はいきなり一死二塁のチャンスメイク。絶好の場面を作り、中軸を迎えるも3番西山 元基、4番吉田 有輝が打ち取られ、先制成らず。

 直後の1回裏、早鞆も四球と失策で得た走者をきっちりと犠打で進め、一死二三塁のチャンスを作る。下関西先発の吉田 有輝が4番紺藤 陸人を浅い右飛、5番杉龍星を遊ゴロに打ち取り、先制を許さず。初回は両先発がピンチを背負いながらも粘りを見せた。

 試合が動いたのは4回表。先頭の3番西山 元基が四球で出塁し、牽制が逸れる間に二塁へ。4番吉田 有輝が犠打で進め、一死三塁に。迎えた5番小川 和幹が右越えの三塁打を放ち、下関西が先制。続く5回表にも二死走者無しからの見事な三連打で1点を追加した。

 追う早鞆は5回裏、二死一塁で1番紺屋 南翔が左中間を破る三塁打。三走に続き、返球が乱れる間に打った紺屋 南翔も快足をとばし本塁へ。一気に早鞆が同点に追いつく。



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3位校表彰(下関西)

 追いつかれた下関西だったが、直後の6回表一死後に6番三浦 公暉が右前打で出塁。すかさず盗塁を決め、7番大田 誠浩のニゴロで三塁へ。二死三塁のチャンスで早鞆サイドの失策が絡み、下関西が勝ち越しに成功。

 再び追う展開となった早鞆は6回裏、先頭の5番杉龍星、6番辻田 拓斗の連打で無死一二塁のチャンス。一死後、途中出場の8番内之倉 瑛輝が左前に弾き返し、すかさず同点に追いつく。更に一死満塁で迎えた1番紺屋 南翔が四球を選び、押し出しで勝ち越しに成功。早鞆がこの試合初めてのリードを奪う。

 下関西は直後の7回表、連続四球と犠打で一死二三塁とし、4番吉田 有輝がスクイズ成功。続く5番小川 和幹も中前適時打を放ち、すぐさま逆転。更に9回表にも2点を追加し、早鞆を突き放す。

 5、6回裏に立て続けに失点を許した吉田 有輝だったが、後半3イニングはスコアボードに0を並べ、粘りの完投勝利。エースの踏ん張り、強打と小技の組み合わさった効果的な得点で下関西が中国大会出場を勝ち取った。

 5回以降は制球に苦しむ場面が多かったこともあり、試合終了直後も笑顔がなかった下関西エースの吉田 有輝。試合前半は直球、要所で投じるタテのスライダーともにコントロールできていただけに、一試合通じての制球力を保てるかが中国大会ではカギとなりそうだ。

 敗れた早鞆も6回から二番手としてマウンドに上がった畑村 政輝の真っ直ぐで押すピッチング、2安打を放った5番杉龍星の思い切りの良いスイング等、随所に能力の高さを見せてくれた。反面、牽制死等の勿体無いプレーもあったため、春までにどこまでチーム力の底上げできるか今後注目していきたい。

(文=井上 幸太

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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