試合レポート

金沢vs岸根

2015.08.21

金沢、ピンチの後の10回裏二死からのサヨナラ勝利!

 東海大相模の甲子園優勝で世間が沸く中、神奈川県では既に来春の選抜出場を懸けた熱い戦いが始まっていた。昨日に引き続き曇り空のもと、神奈川県大会・横浜地区予選が行われた。[stadium]金沢高校グラウンド[/stadium]での第1試合は、金沢岸根の戦い。

 先手を取ったのは金沢
3回裏に、9番・坂田が右前安打で出塁し、相手投手がボークを取られて二塁まで進む。得点圏に走者を置いて2番・佐藤が左前へ打球を弾き返し1点を先制することに成功した金沢

 5回にも、再び9番・坂田が無死から右中間を破る二塁打で出塁すると、またもや2番・佐藤の左前安打で2点目を奪う。

 このまま金沢ペースで試合終了を迎えるのかと思われた8回、金沢は投打で活躍した坂田から片山に交代。岸根は、片山の立ち上がりを攻め立てるべく、一死から6番・内田がフェンス上部直撃の二塁打でチャンスを作ると、7番・小須田も右前安打で続き、一死一、三塁とする。ここで片山がボークを取られ、走者はそれぞれ進塁し、内田が生還する形となり岸根が1点を返す。
一死二塁の場面で、3番手として登板した平原がピンチを断ち、追加点を許さなかった。

 金沢が1点リードで迎えた9回表の岸根の攻撃では、先頭の1番・和田が中前安打で出塁すると送りバントを試みた2番・村田の当たりが相手のミスを誘いセーフとなる。ここで3番・北里が送り一死二、三塁とすると、4番・戸谷がスクイズを試み和田が生還し、土壇場で同点とした。後続を0に抑えるものの、延長戦に突入する。


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2015年秋季大会

 同点に追いついた流れから、逆転を狙う岸根
10回にも四球で出塁した7番・小須田を得点圏まで進め、1番・和田が右前安打を放つ。小須田は本塁を狙うも、惜しくもアウトとなり勝ち越すことができなかった。

 逆に金沢は、この守備から作った流れで先頭の6番・荻久保が四球で出塁すると、犠打と内野安打などで二死二、三塁の好機を迎える。ここで1番・石川が右翼手の頭上を越える二塁打で得点を奪いサヨナラ勝ちを収める。

 試合を振り返ると、金沢の先発・坂田は、2回に連続四球を与えピンチを背負うも、その後連続三振に斬って取るなど落ち着いたピッチングが印象的であった。毎回のように走者を出すも7回を投げて無失点と好投を見せた。
打っても、延長戦での得点以外は、全て坂田の安打で出塁したチャンスから生まれていただけに、投打で勝利に貢献したと言える。

 惜しくも敗れた岸根は、試合終盤に粘りの攻撃を見せ同点とし延長戦に持ち込むなど、終盤の集中力が魅力的であった。

 両チームともに、安打や四死球で毎回のように出塁していたが、投手陣の粘りのピッチングやバックの好守で互いに得点に結びつけない堅実さが光っただけに、見応えのある試合であった。

(文=佐藤 友美


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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