東海大相模vs帝京
完投勝利・一二三(東海大相模)
一二三、帝京打線相手に5安打完封!東海大相模決勝進出!!
第40回記念明治神宮大会、4日目の本日神宮球場では準決勝第一試合で 東海大相模 対帝京の試合が行われた。
帝京高校には今年取材に入り前田監督の人柄に触れ、各野球部員のハードな筋トレを目のあたりにしてきた。また 東海大相模 は関東大会から取材を続けてきている高校。両チームとも思い入れの強い高校同士の対戦となり複雑な心情で試合観戦開始。
先発は 東海大相模 がエース一二三君、対する帝京は1年生の伊藤拓郎君がそれぞれマウンドにあがった。まちがいなく来年の高校野球界をリードしてゆく好投手の二人、将来的にはプロ野球界をも背負うくらいの逸材同士の対戦、また実力校同士の対戦にこの日早朝開始の試合にも関わらず多くの高校野球ファンが神宮球場に訪れた。
帝京の伊藤拓君、初回からいきなり神宮電光掲示板に147キロと表示されるなどストレートの威力も抜群で 東海大相模 の2番臼田君にヒットを打たれるも後続を断ち無難な立ち上がり。
対する 東海大相模 エースの一二三君、1番田口君がヒットで出塁すると2番吉岡君の送りバントが内野安打となり初回からノーアウト1.2塁のピンチを迎える展開、試合の流れを大きく左右する場面が初回から訪れた。しかしこの大ピンチも動揺することなく冷静に乗り切った一二三君。試合の流れを 東海大相模 に引き寄せた。
すると2回表 東海大相模 の攻撃、4番田中君に2塁打が飛び出し2死後打席には一二三君。ピンチをしのいだ後のこの場面で自らを助ける先制タイムリーを放ち 東海大相模 が1点を先制した。
その後試合は両投手のまさに一歩も譲らない投げ合いの展開に。両投手とも何回もキャッチャーのリードに首を振り、力のあるストレートを投げ込む場面が多く見受けられ、好投手同士の意地と意地がぶつかり合っている印象を受けた。
そのまま迎えた試合終盤8回表 東海大相模 の攻撃、点差はわずかに1点、 東海大相模 としてはなんとか追加点をあげたいところ。1番渡辺君が帝京伊藤拓君の球筋をよく見極め四球で出塁すると、2死後4番田中君も四球を選びツーアウトながら1.2塁のチャンスを迎える。追加点を許したくなかった帝京であったが、この場面 東海大相模 の5番福山君の内野ゴロ処理を誤るエラーが出て 東海大相模 に追加点を献上、帝京としては悔やまれる痛いミスが出て試合終盤にきて2点差の2-0。
その裏、8回帝京の攻撃、1番田口君が四球を選ぶなど2死1.2塁と 東海大相模 一二三君を攻め立てるがこの場面も一二三君がよくしのぎ帝京無得点。最終回9回表 東海大相模 の攻撃、2死2.3塁と伊藤君を追い込むと、この場面でも帝京に守りのミスが出て2点追加の4-0。伊藤拓君がよくしのいできていただけに痛すぎるミスが続いた。
9回裏帝京最後の攻撃、マウンドには 東海大相模 エースの一二三君。前の試合、 高岡商業 戦を思わせる帝京の主軸3番園田君4番岡部君を連続三振に打ち取る快投。あと一人でゲームセットのこの場面、帝京5番久保田君もここは意地をみせライトへツーベースを放ち出塁、最後の粘りを見せるも後続を断たれ試合終了。一二三君が強力帝京打線相手に5安打完封、8奪三振の好投で 東海大相模 が明日の決勝に駒を進めた。
強豪校同士の対戦となった本日の準決勝。一二三君と伊藤拓君の白熱した投げ合いが展開された好ゲームであったが、試合を決めたのが守りのミスであった点が残念に思えた試合となった。明日はいよいよ大会最終日、より白熱した試合を期待したい。
(文・撮影=国吉辰一)
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