Column

五島高校(長崎) 「逆転負けの悔しさを味わったチームの逆襲の冬」

2020.02.13

島の伝統野球部の戦い!


五島ナイン

■創立118年目を迎える県内でも有数の伝統校

 五島高校は長崎県五島市に校舎を構える。五島市中心部に位置する五島高校は港や空港から近いので、船・飛行機のどちらからでも九州本土から渡ることができる。学校は創立118年目を迎える県内でも有数の伝統校で、難関大を含め数多くの大学合格実績を誇る「普通科普通コース」、“離島留学制度”実施校で、全国から生徒を募る「普通科スポーツコース」、公立高校では数少ない准看護師資格試験の受験資格を3年間で得られる「衛生看護科」を設置している。

■逆転負けの悔しさ

 野球部は現在2学年で18名の五島。今年のチームは繋ぐバッティング、粘り強い守備、兄弟バッテリーをセールスポイントに掲げ、甲子園出場を目標に、前チームで夏の大会で9回裏二死走者無しから逆転負けをした悔しさを忘れず、来年の夏にこの悔しさを晴らそうという決意を持って新チームに入った。新チーム結成後の印象に残る試合は、3回戦の創成館との試合だ。

 試合中盤までは勝っていたものの、後半に3,4点簡単に取られてしまい、全国レベルのチームとの技術、パワーの力の差を感じるものになった。冬の間に自分達が変わらないと、今のままでは夏も勝てないと痛感する一戦となった。

■ここまでの戦いを支えたキーマン3人

 ここまでの五島を支えてきた選手として主将の出口勝太馬場嵜翔貴小田友彦浦 隆紋の3人を挙げ、「馬場嵜は4番としてチャンスで1本出すバッティング、小田は難しい打球をアウトにするショートの守備、浦は1番打者、ピッチャーという投打の要としての活躍を見せてくれました。」と語る。また、浦 隆紋の弟、1年生浦健史郎は肩が強く、兄をリードし、兄弟バッテリーを引っ張る。

■一回りも二回りも強くなり、自立する

 甲子園出場の目標を達成するため、チームはインターバル走など過酷な練習に取り組む。主将の出口は「去年の冬は自分達の覚悟が足りず、十分にトレーニングができませんでした。だから今年の冬は去年のような冬にはせず、一回りも二回りも強くなり、自立しようという目標を持っています。」と語る。

[page_break:副主将が語る今の課題]

副主将が語る今の課題


浦 隆紋と小田 友彦

 ここからは副主将として五島を牽引する小田 友彦選手と、浦 隆紋選手の2人に話を聞きました。

Q.秋季大会など、ここまで試合を通じて見つかった課題を教えてください

小田:強いチームと比べて技術も体もまだまだ足りませんでした。
浦:技術面もそうですが、まだまだ体づくりが足りないことが強いチームと当たるとよくわかりました。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいところを教えてください。

小田:食事とトレーニングで体を強く大きくして、強い送球、強い打球を出せるように、なることです。
浦:球速アップと球種を増やすことです。

Q.応援する方々へ自分に自分のここを見て欲しいと言うのを教えてください。

小田:出塁率の高さと積極的な走塁です。
浦:気迫のあるピッチングです。

Q.このチームの好きなところ、またほかのチームには負けないところを教えてください。

小田:全員が島出身で仲がいいことです。
浦:仲の良さです。

Q.このオフシーズンの熱い宣言をお願いします!

小田:強く大きい体を作って、攻守でチームを引っ張ることができる選手になります。
浦:どんなプレッシャーにも負けない強い心を作ること、そして投打でチームを引っ張れる存在になることです。

 小田選手、浦選手ありがとうございました!

夏に結果を残す!

  ここからは谷口亨監督に話を伺いました

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 夏の大会を経験した選手が多く残ったので、秋の大会で九州大会に出場するという大きな目標を掲げてスタートしました。秋の大会では選抜甲子園にも出場する創成館高校に3回戦で敗れましたが、少しの手応えと大きな課題をもらった大会でした。この冬のテーマは体づくり(スピードとパワーの強化)です。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 まだまだこれから。夏に結果を残すために、心技体を成長せよ。

 谷口監督、そして五島高校の皆さん、ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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