患部のアスレティックリハビリテーション

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   
2020.01.07

 ケガをすると医療機関を受診して、医師による診察や検査などからその原因やケガの状態を特定し、適切な処置を受けることが一般的だと思います。そのまましばらくリハビリなどで通院することができるといいのですが、中には病院が遠方であったり、一度の外来で特に通院の必要がないというケースもあったりします。そのときは自分自身で患部の状態を確認しながら、競技復帰に向けて準備していく必要があります。

 スポーツ選手の指導にたずさわるアスレティックトレーナーは、患部の状態を確認しながら医師と連係しつつ、段階的にアスレティックリハビリテーション(アスリハ)と呼ばれるプログラムを作成することがあります。アスリハは大きく5段階に分けられます。


ケガとリハビリのことについて、わからないことは積極的に医師に相談しよう

 《第1段階−保護期・治療期》
 ケガをした直後に起こる患部の炎症などをとりのぞく。基本的に受傷後48〜72時間は冷却を、それ以降で炎症がおさまっていれば温めるようにする。温められる段階になってきたら、まず患部の関節可動域を回復させる。同時に筋力低下を抑えるために筋肉の長さが変化しない等尺性収縮によるトレーニングを始める。

 《第2段階−訓練前期・調整期》
 関節可動域の制限がなくなったら、痛みの出ない範囲で積極的に筋力強化に取り組む。負荷は自重などからはじめ、チューブやダンベルなど比較的軽い負荷のものから始める。下肢のケガであれば体重をかけない状態(非荷重)から始めて、少しずつ荷重へと移行する。医師から非荷重の指示が出ている間はそれに従うこと。

 《第3段階−訓練後期・活動期》
 日常生活に支障がなくなったところで、競技復帰に向けてより患部の強化を目的としたトレーニングを行う。比較的安全なマシントレーニングからフリーウエイトトレーニングへと少しずつ強度を高めていく。さらに競技に近い動作を行って不安がないかどうかを確認する。

 《第4段階−復帰期》
 筋力だけではなく、スピードや瞬発力を必要とするものを実践していく。必要に応じてサポーターやテーピングなども使用しながら行う。

 《第5段階−再発予防期》
 同じケガを繰り返さないように筋力を維持し、再発予防のためのトレーニングやケアを継続して行う。

 普基本的には医師の指示に従いながら実践していくようにします。定期的にリハビリ通院できない場合、自分がどの段階にあるのかを確認しながら少しずつできることを増やしていくようにしましょう。

(文=西村 典子

【関連記事】
体調を崩さないための生活習慣 【ニュース - ヘルスニュース】
マネージャーセミナー開催決定!~元東海大野球部トレーナー西村典子氏の限定セミナー情報~ 【ニュース - 高校野球関連】
第236回 自重トレーニングの強度を変える【セルフコンディショニングのススメ】
第236回 自宅でできる新年に向けたスタートダッシュ【セルフコンディショニングのススメ】
第234回 専門種目外のスポーツを取り入れよう【セルフコンディショニングのススメ】
第234回 オフシーズン中に見直したい!「肩のゆるみ」や「肩の不安感」【セルフコンディショニングのススメ】
第233回 腰痛と体幹トレーニング【セルフコンディショニングのススメ】
第880回 「休んだら終わり」からのモデルチェンジ 田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【後編】 【2018年インタビュー】
第881回 「焦ったり力んでいるときこそ怪我をする」田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【前編】 【2018年インタビュー】

コメントを投稿する

前の記事:
【新連載・週刊高校野球ニュース】怪物・佐々木朗希の初戦が決定!6日には東西東京大会が開幕!
次の記事:
伊藤、早川、山崎など大学代表候補に選ばれた10名のドラフト候補の投手たち
最新ニューストップに戻る サイトトップに戻る