慶応大の堀井哲也監督に訊く。なぜJR東日本時代は9年連続ドラフト指名を実現できたのか?
堀井監督
昨年、明治神宮大会優勝の慶応大は昨年12月から元JR東日本監督だった堀井哲也氏が監督に就任した。JR東日本時代、昨年まで9年連続で、選手をNPBへ輩出。なんと15年の監督生活で22名の選手をプロに送り込んだ。
なぜそれができたのか?堀井監督がプロに行きたい選手に対して後押しするスタイルだったからだ。
「プロにいくことは社会人野球の選手にとって、キャリアアップだと捉えていました。もちろんチームにとどまって長期間にわたって活躍を目指す姿勢も賛成です。私はプロに行きたいと思う選手に対してはその希望をかなえて挙げたい気持ちでした」
下位指名でいきたい選手に対しても、「反対せず、進路に関しては一切口出ししませんでした」と、選手の希望をかなえていった。
その中でもJR東日本で5年間プレーし、2011年にプロ入りした元オリックスの川端崇義(東海大相模ー国際武道大)のプロ入りはJR東日本の気質を現したプロ入りだっただろう。社会人野球で4,5年も続ければ、そのまま会社員になるか、ベテランの社会人野球選手の道を歩むのかどちらかである。堀井監督は川端のプロへの情熱を失わせなかった。
「川端は27歳になってもプロに行きたいと思い続けていた選手でした」
社会人野球は都市対抗出場を目指しているが、堀井監督はプロに行きたい選手がうまくなるための環境整備を行った。それは、元プロの方を外部コーチとして招聘。さらにNPBの二軍、三軍チームとも交流戦を組ませていった。
「プロのチームとやるのは選手たちにとって大きな励みになりますから」
その積み重ねが9年連続ドラフト指名につながっただろう。現在、慶応大の監督に就任してもそのスタンスは変わりない。今年は比較的早くプロ志望を表明している選手が多い。
「慶応大の選手は非常に才能があり、意識も高い選手が多く、楽しみです」と指揮官の評価も高い。慶応大でも多くの選手がプロ入りするのか注目していきたい。
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