侍ジャパン大学代表候補50名による集合写真

 2020年6月にオランダ・ハーレムで行われる国際大会「第30回ハーレムベーボールウィーク」に24名(予定)への絞り込み第1段階となる愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムにおける「侍ジャパン大学代表強化合宿」最終日。この日は前夜から断続的に降る雨により屋外での練習は中止。終始室内でのトレーニングとなった。

 投手陣は坊っちゃんスタジアム内で投手ノック、早川 隆久(早稲田大3年)、藤村 哲之(横浜商科大3年)、入江 大生(明治大3年)、竹田 祐(明治大2年)の4投手が志願してのブルペン投球と体幹トレーニング。野手陣は球場隣接の室内練習場で全員でのティーバッティング、フリーバッティング、体幹トレーニングで汗を流すことに。

 その中で投手練習ではコンディション不良で紅白戦の登板を回避した東海大3年・山崎 伊織(右投左打・181センチ71キロ・明石商<兵庫>)、筑波大2年・佐藤 隼輔(左投左打・181センチ80キロ・仙台<宮城>)も元気にメニューを消化。野手練習では来季ドラフトの目玉と目されながら紅白戦3試合で6打数無安打4三振と音なしに終わった近畿大3年・佐藤 輝明(内野手・右投左打・186センチ92キロ・仁川学院<兵庫>)に対し、現役時代は東芝の左打大砲として鳴らした谷口 英規・全日本大学野球連盟監督会選考委員(前・侍ジャパン大学代表ヘッドコーチ・上武大監督)が「下半身の割れ方」についてアドバイスを授ける場面もあった。

 かくして2時間余りの充実した練習を行った後、50選手は室内練習場に集合。「1試合で5点を取れる打線にしたい」ハーレムベースボールウィークでの青写真を描く侍ジャパン大学代表・大久保 哲也監督があいさつで「打つ方が物足りない部分があった」とあえてオフシーズンと、新シーズンでの各校キャンプ・オープン戦を通じての奮起を促す場面もありつつ、3日間に渡る強化合宿は無事に終了の時を迎えた。

 「自分から声をかけていくことは意識していたし、僕にも遊撃手を中心にいじってきた(笑)のはよかった。前回の侍ジャパン大学代表は学年を問わない横のつながり、投手と野手のつながりがあるいいチームだったので、そこをこのチームでもいっそう深めていきたい」と合宿を総括したのは、前回侍ジャパン大学代表の経験を買われ、選手間のまとめ役を務めた牧 秀悟(中央大3年主将・内野手・右投右打・178センチ93キロ・松本第一<長野>)。

 今後選手たちは各チームで「個の能力」をさらに高めつつ、侍ジャパン大学代表が「ONE TEAM」になるための準備を整え、2020年春に36名程度の招集が予定されてれているハーレムベースボールウィークメンバー24名最終選考の舞台・強化合宿へ挑む日々を過ごしていく。

(記事=寺下 友徳

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