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第75回 横浜ベイスターズ 筒香嘉智選手2011年08月05日

【目次】
■将来にむけた土台作り
■長打力をつくりあげたトレーニング
■名門・横浜高校で学んだ休養の必要性
■高いパフォーマンスを維持するために

長打力をつくりあげたトレーニング

"呼吸から始まってバーのエクササイズ"

――プロになる以前の話も聞きたいのですが、そもそも、筒香選手の中で原点というか、この時は忘れられない時期ってありますか?

「筒」 小学校の時はガムシャラに野球が好きで、練習もたくさんしたと思うし、それはそれで良かったなと思うのですが、野球人生が変わったなと思ったのは中学生ですね。

――中学時代について詳しく教えてください。

「筒」 僕が所属していた堺ビッグボーイズは指導者の方が結果だけを求めるんじゃない方針で見てくれていたのが大きかったです。じっくり身体を作れましたし、いろんな方にお会いできて、いろんな話も聞けた。指導者の方が、結果だけを追い求めずに、逆に野球以外の私生活などの重要性を教えていただいたので、それが大きかった。また一般的なものとは違うトレーニング方法も、矢田先生(矢田整骨院)という方に教えていただきました。「結果を出すために練習をやっているんじゃないよ」というのが分かって、成長できたと思う。

――矢田先生からはどんなことを教わったんですか?

「筒」 正直にいうと、兄にやれって言われて、矢田先生のところに連れていってもらってたんですけど、最初はやっていることの意味が分からなかった。(矢田先生は)体操を教えてくださるのですが、ただやっているだけだった。それが、2年生の終わりから3年生の始めくらいになるにつれて、意味が分かるようになってきた。それからは体操をやった方が、身体が良くなるというのを感じながらできるようになりました。

――体操とは、つまりどんなことですか?

「筒」 どうやって説明したらいいのか難しいのですが、呼吸から始まってバーのエクササイズです。要するに、自分の正しい重心の置き方を確認するというものです。重心の置き方が段々分かるようになってきてからは、身体の動かし方が分かってきました。呼吸法というのは20秒吸いきって、20秒止めて、次は20秒吐き切る。これをやることで、自分の重心の位置が分かってくるようになる。バーのエクササイズはバーを持って下を固定して横に動く。分かりやすく言えば、身体の体幹、中身を動かす体操ですね。身体の中から動いているのを確認できました

――体操に重きを置くということは、ウェイトはしていなかったんですか?

「筒」 今まで、ウェイトってしたことないです。しようとさえ思ったことがないです。その体操があったからです。ウェイトは筋肉がついて、どこかしら、今までとは違う動きになるわけですじゃないですか。そうなってくると、故障っていうのが出てくると思う。今、野球をやっている中学生、高校生とか、ウェイトをしていると思いますが、僕は必要ないと思います。

――筒香選手は、中学の時に怪我をしたそうですね?

「筒」 中学生の早い時期に怪我をしています。ピッチャーをやっていて、肩が痛くなりました。小学校の時に投げすぎていたのだと思いますが、中学生になって、すぐに肩が痛くなった。今までやっていた疲労が来たのだと思います。そこで矢田先生に体操を教えてもらって、体操をしていくうちに、だんだん良くなってきた。最初は「この先生、すごいわぁ。治してくれる」くらいに思っていたんですけど、先生の言っていることが理解できて、体操の意味が理解できるようになってからは、自分の体重が乗っているかどうかが、分かるようになってきました。

――ひょっとすると、スイッチヒッターをやっていたのも、その流れがあったからですか?

「筒」 そうです。バランスの問題で大事だってことで教えてもらいました。左打ちの練習をしたら、必ず右打ちもやるようにと言われていました。最初は試合で打つために練習している感じじゃなかったんです。体操で自分の身体のバランス的な問題で、矢田先生の体操の中でやっていただけでした。それがトレーニングで終わらなかったんです。でも、体操をやっていたんで、スイッチをやる意味を理解できたのかなと思います。普通にスイッチをやっていたら効果が分からなかったかもしれないけど、体操をやっていたので、右も同じ感覚でできました。

――どのような効果を感じましたか?

「筒」 ボールの見え方から、偏っていたなぁと思いました。左だけやっていたら気付かない部分があると思うんですけど、両方をやることによって、バッティングフォームでも、右打席ではこうなっているけど、左ではこうなのかと気付く部分はありました。

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プロフィール

吉村裕基
筒香嘉智
  • 生年月日:1991年11月26日
  • 出身地:和歌山県橋本市
  • 横浜高等学校-横浜ベイスターズ
  • 中学時代は堺ビッグボーイズの4番として30本塁打を達成。横浜高校でもその長打力が評価され、1年春から4番に抜擢。高校通算69本塁打を記録し、同世代の菊地雄星からは「怪物」、横浜高校小倉部長からも同校過去トップレベルと称された。09年ドラフト1位で横浜ベイスターズに入団。10年、『ハマのゴジラ』としての55番から、8番を背番号を変えた。これからの活躍がますます期待されている注目選手。
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