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[1]捕手よりもグラウンドで動いたほうが持ち味を発揮出来る

 昨秋、茨城県大会でベスト16入りした水戸葵陵。いわゆるつないで、守り勝つ野球が身上のチームだが、その中でもひときわ目を引く選手がいる。

 それが主将で遊撃手の佐々木俊輔(172センチ72キロ 右投げ右打ち)だ。常総学院との練習試合で最速141キロ右腕・江幡大輝から二塁打を放ち、さらにヒット性を阻止する好守備を見せる。そんな佐々木に迫る。

捕手よりもグラウンドで動いたほうが持ち味を発揮出来る


 常総学院戦の試合前、池上昌二監督が注目選手として上げてくれたのが佐々木だった。その佐々木は軽快な動きを見せる。

 守備範囲は広く、軽快に打球を捌いていく。何より驚かせたのはポジショニングの良さだ。この試合ではヒット性だと思った打球を正面に入り、アウトにすることができていた。「ポジショニングにはこだわりがあって、配球を見ながらセンター寄り、三遊間に寄ったりしています」と語るように、常に佐々木の位置取りを見ていると工夫している様子が見られる。

 こうして常に打者の傾向に目を配りながら動くことができるには、中学・勝田シニア時代までは捕手だった経験が生きている。

 池上監督は「彼の場合、マスクかぶらせるよりも、グラウンドで動いたほうが持ち味を発揮出来るかと思い、コンバートしました」とコンバート理由を明かす。その狙いはしっかりとハマった。ただいくつかの処理ミスもあった。雨天によりグラウンドのぬかるみもあったが、常総学院の強打者たちの打球速度についていくことができなかった場面もあった。

 「常総学院さんは1番~9番までは油断できないですし、これが一番強い打球かなと思いましたし、大会前に見られて良かったかなと思います」
 と常総学院打線相手に守れたことを収穫として捉えていた。

 また二塁打を打った場面については、
 「スライダーを打てたと思います。自分は前さばきで打つタイプなので、良いタイミングで打つことができました」

 自粛期間では自宅近くの公園で水戸東シニア出身で、知り合いの黒田 晃大佐和)など中学時代の仲間と一緒に練習を行い、調整をしてきた。

 そして夏の大会の初戦は7月19日、水戸農と対戦することが決まった。佐々木はこう意気込んだ。
 「まずは地区大会を勝利して、県大会に進んで、その後の県大会も1試合1試合勝っていきたいです。自分たちは大量得点ができる打力がないので、コツコツと打って、接戦をものしていきたいです」

 話を聞いていて、自分の立ち位置を把握しているクレバーな選手で、実際にプレーを見ていても、考えて動いていると思わせる場面が多い。

 そんな佐々木は大学でも続けたいと思っている。内野手に必要な観察力の高さを兼ね備えた選手であり、この大会で活躍し、評価をより高められるか注目だ。

(取材=河嶋 宗一


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