東京ガス期待のルーキー・楠研次郎!力強いスイングを貫き、上の世界を虎視眈々と狙う
確率を上げ、エース級の投手を打ち崩せるように
楠研次郎(東京ガス)
3月に[stadium]明治神宮球場[/stadium]で5日間かけて行われた第74回JABA東京スポニチ大会。全12チームが参加した中、日本新薬が優勝を飾ったこの大会に参加していた東京ガス。
ドラフト候補・笹川晃平を中心とした攻撃陣が印象的なチームの中で、一際思い切りのよいスイングをする男がいる。その男こそ、社会人1年目のルーキー・楠研次郎だ。
大会では予選の3試合すべてにスタメン出場。3番、5番に座った楠選手に社会人野球のレベルの高さを聞くと、「3日間大会をやってみて、社会人の投手は基本的には常にエース級が出てきているので、厳しいボールが多くレベルの高さを感じました。」
好投手との対戦が増え、甘いボールがあまり来ないことを大会を通じて感じた楠選手。結果を残すために、今後は初球から甘いボールに積極的に手を出し、失投を一発で仕留めていくこと。そして自身の打撃の調子の持っていき方を大事にしていきたいと語る。
そんな楠選手は東海大相模で高校時代を過ごし、高校3年生の夏は甲子園に出場。同級生の青島凌也(Honda)や、後輩の小笠原慎之介(中日ドラゴンズ)らとともに全国制覇を狙った。しかし初戦で盛岡大附の松本裕樹(福岡ソフトバンクホークス)の前に敗れた。
[page_break:実力に磨きをかけ、上のレベルのライバルに追いつく]実力に磨きをかけ、上のレベルのライバルに追いつく
楠研次郎(東京ガス)
その後は富士大に進学し、1年生の春からスタメンを奪取。その年の春・秋ともにベストナイン受賞。さらに首位打者やMVPを獲るなど輝かしい成績を残してきた学生時代。
同世代のライバルたちはプロの世界で戦っているものもいれば、同じく社会人などのステージで己に磨きをかけている者もいる。
「(青島とは)お互い都市対抗や日本選手権とかの準決勝や決勝で戦えるように、実力を磨いていきたいと思います。」と高校時代切磋琢磨した仲間との再戦を熱望を口にした。
またプロで活躍しているしていない関わらず、高いレベルの舞台でプレーするライバルに追いつけるようにしっかりやっていきたい、とコメントを残した楠選手。
「チームに貢献するのが一番なので、ヒットではなく四球でもいいので出塁して後ろに繋げられれば思います。」と、最後に今後の意気込みを語ってインタビューを終えた。
今までの経歴や豪快なスイングをする姿からは想像できないほど、クールで落ち着きある雰囲気が印象的な楠選手。これまで名門でプレーし続けた実績が楠選手の中で自信となっているのだろう。
ドラフト解禁は2年後。ライバルたちに追いつくため、楠研次郎は己の牙を研ぎつつ、静かに闘志を燃やしながら来る時を待ち続ける。
文=編集部