第757回 何もかも大谷翔平。渡邉勇太朗(浦和学院)が持つ独特の感性2018年09月05日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

 9月3日から開幕した第12回 BFA U18アジア選手権。2大会連続のアジア制覇に燃える侍ジャパンU18代表の選手たちをピックアップしてインタビューしていく。今回は渡邉 勇太朗浦和学院)。190センチの長身から繰り出す最速149キロのストレートとスライダー、ツーシームを操る大型右腕だ。今回は独特といえる渡邉 勇太朗浦和学院)の世界観、成長の秘訣に迫る。

トップ代表となってWBCで投げられる投手になりたい


渡邉勇太朗(浦和学院)

 独特の雰囲気を持った選手だ。吉田 輝星金足農)や柿木 蓮大阪桐蔭)のように、気持ちを出す選手ではない。どこかのほほんとしているが、話してみるとなかなか理論的。また仲間にいたずらしたり、からかって遊んでいる様子を見ると、そのつかみどころのなさは大谷 翔平(エンゼルス)と似ている。吉田とは別の意味で自分の世界を持った選手だといえる。

 先発マウンドに登った渡邉 勇太朗浦和学院)。先頭打者に粘られたが、9球目はスライダーで空振り三振。そこから「速球主体。速いスライダーと遅いスライダーを織り交ぜました。遅い変化球のほうが合わせられやすいので、速めのスライダーで」と、常時140キロ前半と120キロ中盤の縦スライダー、130キロ前半の横スライダーを低めに集め、三振を量産。3回まで無安打、6奪三振の好投を見せた。
 渡邉は「自分の中ではまだ調子は上がっていない。その中でも良い球は投げて抑えることができてよかったです」と振り返った渡邉。次につながる無失点投球だった。

 今ではミレニアム世代を代表する剛腕として注目される渡邉 勇太朗浦和学院)だが、今年にかけて140キロ後半の速球を計測するようになった要因。それは4スタンス理論にある。

 同じ浦和学院の蛭間 拓哉も「4スタンス理論」でパフォーマンスアップを実現した1人だが、渡邉はその恩恵を受けた。浦和学院は新しく来たトレーナーの影響で、今年の1月頃から「4スタンス理論」が浸透。渡邉は「B2タイプ」。その「B2タイプ」の代表する投手が大谷 翔平なのである。そこから大谷 翔平のフォームを模写して、マネする日々が続いた。渡邉はフォームの力の入れどころが変わった。
「軸足を意識します。右半身を意識して、重心を後ろに残しながら投げるイメージですね」

 また4スタンス理論に出会ったことで野球観は変わった。
「変わりましたね。それまでも僕の中では、良いイメージで投げることができたボールはよいと思ったのですが、4スタンス理論を知ることで、投げやすくなりましたし、軸というものを意識するようになりました」

 自分の体の使い方を理解し、さらに踏み込んでフォーム改造ができた。そこが、渡邉の成長を生んだ。

 ただ甲子園のピッチングと比べると、自分のピッチングに満足していない。
「まだ甲子園の時と比べるとゾーンに入っていないかなと思います。自分の中でスイッチを入れようとしてもまだまだ。甲子園の時と比べて試合時間も違いますし、雰囲気も違いますし、力量も違う。言い訳になってしまうんですけど、なかなか試合に入りにくいところはあります」
 渡邉は「良いイメージ」を大事にして試合に入ることをこだわっており、現役中は、自分が好調な試合の時の映像を見てから試合に入り、スリランカ戦の試合前は大谷が165キロを投げた試合の映像を見て、試合に入った。そこはやはり投手といえる。

 この大会について、将来につなげたいと考えている。
「いずれはトップ代表となってWBCで投げられる投手になりたいですし、今回の国際大会はなかなか経験できないので、今回の経験を将来につなげたい」

 こうして、初の国際大秋デビューを3回無安打デビューを飾った渡邉 勇太朗。次の登板はスーパーラウンド以降。韓国、台湾といった強豪国の対戦が予想される中、渡邉はスイッチが入ったピッチングを見せることができるか。

取材=河嶋 宗一

4スタンス理論の詳細はコチラ!

U18代表特設サイト!試合や合宿情報など掲載中!

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

渡邉勇太朗
渡邉勇太朗(わたなべ ゆうたろう)
  • ポジション:投手
  • 身長:190センチ90キロ
  • タイプ:右投右打
  • 浦和学院
【関連記事】
第1052回 目指すはナンバーワン野手。さらにレベルアップし、来年も日本代表へ 横山陽樹(作新学院) 【2019年インタビュー】
第1051回 韓国でもいつも通り。リリーフエース・飯塚 脩人の恐るべき精神力の強さ 【2019年インタビュー】
第1050回 「奥川の持ち味を引き出すことに関しては誰にも負けない」 奥川快投の裏には必ず山瀬慎之助(星稜)がいる 【2019年インタビュー】
第1050回 甲子園・W杯合わせて10勝。水上桂(明石商)は大舞台で勝てる捕手として邁進中! 【2019年インタビュー】
第1033回 静かに剣を研ぐ伸び盛りの2年生 作新学院・横山陽樹が実践力の高さをアピール 【2019年インタビュー】
第937回 【埼玉大会総括】花咲徳栄5連覇達成!2019年夏を熱くした埼玉の強豪たち【大会展望・総括コラム】
第200回 この春、急浮上!夏にブレイクに期待がかかる2年生の逸材たち【ドラフト特集コラム】
第939回 今年の埼玉は大混戦!シード校の戦力とシードを脅かすノーシードを徹底紹介!【大会展望・総括コラム】
第907回 夏の大会で活躍するのは俺たちだ!春季埼玉県大会を総括!【後編】【大会展望・総括コラム】
第95回 浦和学院(埼玉)編「好投手を輩出し続ける投手王国・浦和学院のつながり」【先輩・後輩・同級生!つながりトリビア】
侍ジャパンU18代表vs侍ジャパン大学代表【2018年 第12回 BFA U18アジア選手権】
侍ジャパンU18代表vs立教大【2018年 第12回 BFA U18アジア選手権】
渡邉 勇太朗(浦和学院) 【選手名鑑】
浦和学院 【高校別データ】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー