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第722回 2018年の都立の星・吉岡桃汰(東大和南)「ドクターKの始まり」【前編】2018年06月30日

【目次】
[1]高校では投手はおろか野球もやるつもりはなかった
[2]高校で投手の基礎を大きく学ぶ
[3]自分の目標となった櫻井周斗投手
今年の東西東京大会。特に熾烈な争いが予想されるのが西東京だ。春の都大会ベスト4に入った日大三、国士舘、早稲田実業、創価とすべて西東京。その西東京の強豪校が警戒するのが都立東大和南の吉岡 桃汰投手だ。この春、最速140キロのストレートと縦に鋭く落ちるスライダーを武器に、34.2回を投げて63奪三振と驚異的な奪三振ペースで、「ドクターK」を襲名した。では吉岡の成長の歩みや要因を前編・後編に分けて紹介。
前編は中学時代の話や三振奪取をもたらした縦スライダー習得のきっかけを話してくれました。
高校では投手はおろか野球もやるつもりはなかった

東京屈指の左腕に成長した吉岡桃汰(都立東大和)
―― 武蔵野ライオンズに入部し野球を始めた吉岡投手。投手を始めたのは意外にも遅く、羽村第三中の3年生からだと聞きました。
吉岡桃汰(以下、吉岡): そうですね。3年生になる前の3月の春に、監督からちょっと練習してみるかと言われたのはじまりです。それまでは外野手や一塁手をやっていました。
―― 話を聞くと、中学時代は部員数がぎりぎりだったそうですね。
吉岡: 自分たちの学年は3人だけで、自分たち2年生と1年生であわせて6人でした。だから秋は出られなかったんです。冬を越して、春は小学校から上がってきた子たちを3人引っ張ってきて、なんとか9人で出場しました。最後は4番ピッチャーで試合に出場しました。大会は予選でもすぐに敗れていて大したことはなかったです。
―― 投手をするということは、元々肩は強かったのですか?
吉岡: それもそうですし、中学校の頃から人より大きかったので、その身体の大きさもあって、投手に選ばれたと思います。
―― 高校では野球をやるつもりではなかった聞きましたが
吉岡: 僕の中学時代は、人数が少ない野球部でしたので、部員も多くなる高校野球でやっていける自信がなかったんです。
実際に都立東大和南に入学して、本当はやるつもりがなかったんですけど、入学してみると、野球部以外でやってみたい部活がないんです。高校に入学してからもまだ悩んでいて野球部の練習を見てやっぱりいいなと思い入部しました。

- 吉岡 桃汰(よしおか・とうた)
- ポジション:投手
- 身長:180センチ73キロ
- タイプ:左投左打
- 都立東大和