第564回 筒香 嘉智選手(横浜DeNAベイスターズ)「逆方向の本塁打増加はロングティーと置きティーにあり!」【後編】2017年08月20日

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【目次】
[1]逆方向のホームランが圧倒的に増えた2016年
[2]置きティーをしっかり左手、右手と交互に片手で打つこと

 前編では、筒香嘉智選手の高校時代から現在の打撃スタイルの変遷に迫りつつ、打撃面で意識していることに訊きました。後編ではなぜ逆方向への本塁打が多いのか?その理由に迫ります。

逆方向のホームランが圧倒的に増えた2016年

筒香 嘉智選手(横浜DeNAベイスターズ)

筒香:プロに入ってから気づいたんですけど、やっぱり反対方向に打つ技術というのは、試合に入ったときに本当に役に立つことが多いです。バッティング練習でただ引っ張ってホームランを打つというのは、プロ野球選手なら誰でもある程度できることなので。じゃその技術が試合に役立つかといったらそう役立たないですね。

――例えばポイントを近くするというのは大事だと思うんですけれども、ポイントはかなり近めにとって?

筒香:近いですね。それも急に近くなるものじゃないので、ちょっとずつ自然に年を重ねるごとに近く、日を重ねるごとに近くなってくるので。

――高校時代も近かったと思うんですけれども、ずっとそれを意識して、もっともっとという感じで?

筒香:でも高校時代は今と比べたらだいぶ前です。

――タイミングの取り方も重要だと思いますけれども、急がないで小さく、という感じ?

筒香:僕の中でタイミングがないので。ピッチャーが足を上げて、ここで自分が動き始めて、というのがないので。

――自覚なく動いている感じ?

筒香:説明がなかなかできないんですけど、空間というんですか、ピッチャーとの空間の中で自然に動き始めるので。その空間を作る間(ま)もいろいろありますし、それはなかなか短時間では説明できないですけど。

 横浜高校の2年生だった8年前にはバッティングの1つ1つの動きに明快なコメントを出せた筒香が、プロでタイトルを獲るようになるとそれが説明できないという逆転現象。現在の筒香がロジック(論理)ではなく感覚的な世界で技術習得に取り組んでいることがあぶり出されてくる。

 筒香が重要視する〝逆方向″を検証してみよう。44本塁打した昨年、3方向へのホームラン数は次の通りである。
「ライト方向(引っ張り)28本、センター方向4本、レフト方向(逆方向)12本」

 逆方向へのホームラン12本(27パーセント)は多いのだろうか。15年に放ったホームランの方向を見ると驚くことにレフト方向は1本もなかった。ライト方向が21本でセンター方向が3本である。徹底したプルヒッティングだったのがわずか1年で逆方向へのホームランが12本増えたのである。

 自分の信じる正しいフォームでバットを振り抜くこと、可能な限りキャッチャー寄りでボールを捉えること――現在の筒香が取り組んでいるバッティングに対する姿勢のよさが、これらの数字にはっきり現れていると言っていいだろう。

――筒香さんのタイミングの取り方は高校生にどうやって伝えたらいいですか。

筒香:伝えられないですね。簡単なことのようで、僕も何年もかかりましたし。ずっとやってきて、やっとできるようになってきたなというぐらいなので。

――それはどれぐらいの年数で自分のものになったんですか。

筒香:4、5年かかりますね。それを意識し始めて4、5年です。はっきりわかるようになったのは去年の途中ぐらいです。

――メジャーの選手を見ていて、この選手と自分とはだいぶ違うなとか、そういうことはあまり考えない?

筒香:タイミングだけでいうと全く考えないです。

――練習のときも打球方向は逆方向から入るんですか。

筒香:もちろんです。引っ張るのは最後だけです。

――内角もやっぱり逆方向を意識して?

筒香:日本では取り入れている人は少ないかもしれませんが、どんなにすごいメジャーリーガーでもずうっと反対方向に打ちますね。

【次のページ】 置きティーをしっかり左手、右手と交互に片手で打つこと

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プロフィール

筒香 嘉智
筒香 嘉智(つつごう・よしとも)
  • ポジション:外野手
  • 身長:180センチ73キロ
  • タイプ:右投左打
  • ■選手名鑑
    筒香 嘉智
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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