第96回選手権西東京大会 ここまでの戦いを振り返る!!
西東京大会、ベスト16の見どころは?!
5日から開幕した西東京大会は、ベスト16が出揃った。ベスト16以降の見どころを紹介していきたい。
釘宮 光希 (日大三)
日大三vs佼成学園
4連覇を目指す日大三は2戦連続コールド勝ち。破壊力ある打線は健在で、2試合で18得点。投手陣も、釘宮光希(3年)、今大会初登板の安田 颯(3年)が好投。他にも148キロ右腕・三輪 昂平(3年)、佐渡 俊太(3年)も控え、投打ともに隙がない。
対戦する佼成学園は小柄の本格派右腕・小玉 和樹(2年)、左腕の渡辺 弘輝(3年)の二枚看板に、打線では一発のある遊撃手・北 竜馬(3年)、俊足巧打の宮本 恵太(3年)を中心に点を積み重ねる。ともに総合力が高いチーム同士のカードで、盛り上がることは間違いない。
明大中野八王子vs国士舘
明大中野八王子は国士舘と激突する好カード。エースの坪井 将希(3年)は140キロ近い速球、キレのあるスライダー、カーブを武器に投球を組み立てる右の本格派。また坪井は4番を打ち、投打の柱。また3番奥村 大貴(3年)はバットコントロールの良い打撃、強肩が光る遊撃守備が魅力の大型遊撃手だ。
対する国士舘は140キロ右腕・四谷 洋明(3年)が注目だが、他にも寺井 達哉(3年)、浅田 将貴(3年)の両左腕と投手陣の駒は豊富。打線も春に比べ強化され、投打ともに成長を見せている。
東海大菅生vs早稲田実業
東海大菅生対早稲田実業も好カード。東海大菅生は本格派左腕・小林 大(3年)、小林と同等の実力がある左腕・高橋 優貴(3年)の二枚看板は強力で、打線では富塚 樹也(3年)を軸とした打線は強力で、総合力が高いチーム。
早稲田実業は主砲・加藤 雅樹(2年)、強肩強打の兼城 賢人(3年)、巧打者・山岡 仁実(3年)を中心とした打線はしつこく、波に乗ったときは大量点が期待できる。投手陣では松本 晧(2年)、立川 尚登(3年)、西山 諒(3年)の両左腕など投手陣の人数は豊富。場面に応じて使い分け、勝機を見出したい。
都立立川vs八王子
八王子は着実に実力を伸ばしてきた。左腕の横森 拓也(2年)が最少失点にとどめ、打線は攻守の中心・菅原 恒介(3年)を中心に小刻みに点を追加する。
対する都立立川はノーシードから勝ち上がった。スコアを見ると初戦の都立上水戦では5対4、東京都市大付戦では4対3、そして都立桜町戦では11対1と都立桜町戦以外では接戦で勝ち上がっているだけに地力があるチームだろう。強豪・八王子に対し、どんなゲームを見せていくか。
日大鶴ヶ丘vs多摩大聖ヶ丘
日大鶴ヶ丘は今春、日大三に逆転勝利。エース秋山を中心とした粘り強いチームだが、4回戦の都立東大和戦では2本塁打が飛び出し、打線が春に比べて強化されており、投打ともに手応えを掴んでいる。多摩大聖ヶ丘は4回戦の都立千歳丘では延長10回に及ぶ熱戦となり、7対6で辛勝し、着実に接戦に強いチームに成長してきており、侮れない相手である。
都立小平vs都立田無
都立小平は4回戦で、明大明治を2対1で破るなど、守り勝つ野球が出来る都立校。一方、都立田無は2回戦で桐朋の好投手・太田 力(3年)を打ち崩し、8対4で勝利。3勝のうちコールド勝ちが2勝と打線をウリに勝ち上がってきた。チームカラーが対照的な対決となるが、どちらが試合の主導権を握る事が出来るか。
都立昭和vs駒場学園
都立昭和は技巧派左腕・山田 一貴(3年)、制球力が良い右腕・池田 紘之(3年)の二枚看板で最少失点にとどめ、打線は上位下位が切れ目がなく、どこからでも点が取れるのが強みだ。駒場学園はコールド勝ちが2勝。そして3試合で失点は僅か1点と、投打ともに最高の内容で勝ち進んでいる。接戦が予想されそうだ。
日大櫻丘vs国学院久我山
国学院久我山は2試合全てコールド勝ち。主力打者・江川 尚輝(3年)を中心に破壊力ある打線は西東京トップクラス。さらに打線の調子を上げて、頂点を狙う。日大桜丘は今春、都立日野を破った駒大高を延長戦で下すなど、粘り強さがウリ。打線が強力な国学院久我山に対しても食い下がって勝利を狙いたい。
既に敗退してしまったが、ここで好選手を取り上げたい。
日大三に敗れた創価の1年生投手・谷井 怜央は日大三戦に先発。1回に4失点したが、その後は5イニング連続無失点。7回表に3失点して、コールド負けになったが、日大三打線に臆するなく、最速130キロの直球、キレのあるスライダー、カーブを投げ込んだ。直球と変化球の使い分けが上手く、今後、西東京を代表する投手になるだろう。
また4回戦で八王子に敗退したが、日本学園の一柳 大我(2年)は初戦の八王子実践で本塁打。この夏、13打数5安打と大当たり。179センチ83キロと恵まれた体格をした大型遊撃手で、今秋は注目選手の1人に挙がることだろう。
都立日野、都立片倉など実力ある都立が破れる中、新たに勝ち上がってきた都立校の活躍も見逃せない。ここからは力が拮抗した同士の対決になるので、1球1球に重みのあるモノとなり、熾烈な接戦になることが予想される。激戦を勝ち抜き、西東京の頂点を極めるのはどのチームになるのか、見逃せない。
(文=河嶋 宗一)
◆ 第96回西東京大会
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◆ 組み合わせはこちら(東京都高野連HPより PDF変換)
◆ 大会期間:7月5日~7月28日
◆ 参加校数:133校(128チーム)
◆ 決勝球場:[stadium]神宮球場[/stadium]
◆ その他の球場:[stadium]府中市民球場[/stadium]、[stadium]八王子市民球場[/stadium]、[stadium]昭島市民球場[/stadium]、[stadium]多摩市一本杉球場[/stadium]
[stadium]市営立川球場[/stadium]、[stadium]八王子市上柚木公園球場[/stadium]、[stadium]町田市小野路球場[/stadium]