目次

[1]自主練習は先輩後輩同士で行うのがPL流
[2]自主練習は個人の技術を磨く場所、全体練習は技術を発揮する場所
[3]自主練習に取り組むのはPL学園では当たり前
[4]自主練習を継続するには負けず嫌いな気持ちと野球が好きであるかが重要

 大阪を代表する名門校・PL学園PL学園といえば、自主練習の時間が全体練習より長い学校ということで有名だ。そしてその練習スタイルで数多くのプロ野球選手を輩出してきた。その中身とはどんなものなのか?
 個人練習の目的、PL学園の環境などを横浜DeNAベイスターズの冨田 康祐選手から伺ってみた。

自主練習は先輩後輩同士で行うのがPL流

横浜DeNAベイスターズ 冨田康祐投手(PL学園出身)

――PL学園は自主練習の時間が全体練習より長い学校で有名ですが、中学生の時から自主練習を多くやる学校だと知っていましたか?

冨田 康祐選手(以下「冨田」) 自分は愛知県出身で、高校は甲子園に行ける学校に行きたいという思いがありました。そんな中、中村 順司監督(名古屋商科大学野球部監督)と縁があって、大阪へ行くことになりました。その時、PL学園の監督だった藤原監督(現・佐久長聖監督)から自主練習が多いということは聞いていました。

――実際に入ってどうでしたか?

冨田 入学当初は全体練習についていくことで精いっぱいでしたね。毎日ハードな練習で、ランニングの量が多いので、最初の1か月は長く感じました。全体練習は16時から19時までで終わるのですが、中身は濃かったです。
 投手はランニングが多いのですが、アップ、キャッチボールをやった後、実戦形式の練習を多くやりました。青山学院大、独立リーグへと進んでも、実戦形式の練習は高校時代が一番多かったですね。

 ランナーをつけたり、投手が投げた球を打者が打って生きた打球を処理する。そういう練習が非常に多かったですね。

――当時の冨田選手はどんな練習を行っていましたか?

冨田  1年生の頃は先輩の練習に付き合っていました。自分でやるというよりは先輩の練習を見に行って、先輩が投げてくれるのを少しだけやる。1年生だけで練習することはなくて、その時に先輩からいろいろ教えてもらいました。たまたま取材に来ていた記者が驚いていたのは、3年生が1、2年生に丁寧に指導しているところだったそうです。当時は他の学校ではあまりなかったことのようですが、僕らの間では普通のことでした。監督、コーチにも教えてもらいますけど、先輩たちに教えてもらう事の方が多かったです。

――むしろ監督、コーチよりも先輩たちに教えてもらう時間の方が長かったのでしょうか?

冨田 例えば、ティーを上げて、10球だけでもすごく集中してやっていました。とにかく1年生のときは先輩たちの動きを見て覚えることが多かったです。

――学年が上がって、練習スタイルを理解して、目的は変化していったのでしょうか?

冨田 自分が上の学年になると、後輩に練習を手伝ってもらいながら、後輩への指導も行います。指導する中で、自分が教えてもらったことを思い出すんですよね。

――自主練習は1人でやるというイメージが強いのですが、PL学園は先輩とコミュニケーションを取りながらやっていくのですね。

冨田 打撃練習は、マシンでは打たずに、手投げの球を打つことを重要視しています。緩いボールでもタイミングを取って打つことが大事なので、相手がいないとダメなんですよね。




ライバルに差をつける自主練習の組み立て方

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