第169回 北海道日本ハムファイターズ 陽 岱鋼選手2014年01月31日

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【目次】
[1]盗塁王獲得の秘訣
[2]スピードを出すために必要なこと

 2013年、47の盗塁を積み重ね、北海道日本ハムファイターズ、球団史上初の盗塁王を獲得。それだけではない。自己最多の18本塁打を放つパワーを見せつけ、さらに驚異的な守備範囲を武器にチームの外野を全試合守り抜いた、陽 岱鋼。
 その圧倒的なスピードはどのように生み出されているのだろうか。彼のスピードを象徴する大胆な一歩目の飛び出しの裏には、綿密な準備と、道具への徹底したこだわりがあった。

盗塁王獲得の秘訣

――それでは前回に続き、走攻守の走についてお聞きします。2013年は47盗塁で盗塁王を獲得。何か意識をしたことはありますか?

北海道日本ハムファイターズ 陽岱鋼選手

 タイトルを獲ることに対しては、誰からのプレッシャーも特になかったですけど、プレーする上での目標でもありましたし、自分の名前を球団に残したいなという意識は強かったです。球団初ですからね。シーズンの最初は、チームの後輩の西川 遥輝がずっと盗塁をしていて、彼がトップだった。その盗塁を見ていて楽しそうだなと思って、実際に自分で走ったらやっぱり快感でした。チーム内にライバルがいて嬉しかったし、良い雰囲気でした。

――技術的な面で工夫はしましたか?一歩目がすごく速いなという印象ですが。

 一歩目のスタートは大事にしましたけど、そのためにも構えを大事にしました。自分が一番切りやすい形を探さないと、一歩目のスタートは踏み出せないと思います。
 その形は色々探しましたね。右肩を下ろしてみたり、左肩を下げて腕を下ろしてみたり。でも片方を下げるとバランスが崩れると感じたので、僕の場合、両手を腿の上に置くようにしました。そうするとバランスもとれるし、キャッチャーから見て「あ、これは走る雰囲気じゃないな」って思わせることが出来るんです。片側に体重をかけるようにして「行くぞ!」と見せかけて揺さぶりをかけるのも良いけれど、それよりはバランスや、自分の中のスタートの切りやすさを重視していきたいです。

――切りやすいスタート、というのは練習で習得できるものですか?

 そのスタートの切りやすさは、自分にしかわからないので色々探してほしいですね。高校生であれば、他の人の真似をするのも大事です。でも、その構えやスタートを自分の体、筋肉で出来るかどうか。そこはそれぞれ違っていて自分にしかわからないので、色々練習して探してみて、自分の形を見つけてほしいです。

――それでは走攻守の守。守備でも一歩目が速い印象ですが、それも練習で鍛えられますか?

 そうですね。練習から意識をする、ということが大事です。そうでないと、試合ではスタートの反応が出来ないと思います。どうして僕の一歩目のスタートが速いのかというと、しっかり準備が出来ているからなんです。スタートを切る前の準備が大切。

――どういう準備をするんですか?

 予備知識を入れる、ということをします。このピッチャーはこういうボールを投げる。だから詰まりやすい。このバッターは引っ張りが多い、このバッターはこの場面だと流し打ちをしてくるだろう、とか。そういう情報を自分の中に入れておかないといけない。それを知っていれば一歩目のスタートが切れる。ピッチャーが投げる前に考えて予測しないと。それが無いと、「あ、投げた」と思った時にはもう遅いですから。

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プロフィール

陽岱鋼 (よう・だいかん)
陽岱鋼 (よう・だいかん)
  • 北海道日本ハムファイターズ
  • 経歴:福岡第一高等学校
  • ポジション:外野手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:183センチ/87キロ
  • 出身地:台湾
  • 生年月日:1987年1月17日
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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