試合レポート

【首都大学野球】帝京大が2部昇格から即1部優勝!快挙の裏に大学ラグビー選手権9連覇に導いた名将の教え!選手たちも「岩出さんの言葉を体現できた」

2024.05.12


優勝を果たした帝京大学の選手たち

<首都大学野球リーグ:帝京大3-2東海大>◇12日◇越谷市民球場

首都大学野球リーグ戦で帝京大が東海大に勝利し、14季ぶり5度目の優勝を果たした。22年の春季リーグ戦以来の1部リーグで戦い、昇格後即優勝の快挙を成し遂げた。史上初の快挙について唐澤良一監督は、「2部を経験した選手も多く残っている。何がなんでも勝ちたいという気持ちがあった」と涙ながらに語っていた。

2部に降格を果たした22年春の結果に唐澤監督は、「自分自身に行き詰っていた」と当時の心境を吐露。そんなチームを救ったのが大学選手権9連覇を達成するなど、帝京大ラグビー部を幾度となく日本一に導いた岩出 雅之前監督だ。

唐澤監督の願いもあり、岩出監督を野球部の寮に招いてミーティングを行った。苦しい状況を打破しようと選手を集め、10度の大学日本一に導いた名将から精神面や組織力の大切さを学んだという。その後も昨秋の入れ替え戦3試合全て観戦に訪れるなど、岩出監督の熱心な支えもあり、念願の1部昇格を果たした勢いのまま1部の頂点に上り詰めた。
エース左腕の榮 龍騰投手(4年=津田学園)は、「『チームがひとつの方向を向かないといけない』と言われました。今年のチームはスタンドもベンチも合わせて一つの方向を向けているので、岩出さんの言葉を体現できていると思います」と話していた。実際にスタンドには吹奏楽など多くの応援が集まった。「スタンドとフィールドが近く応援も聞こえてくるので、すごく力になっていました」と岩出監督の教えを活かして優勝を掴み取った。唐澤監督も、「本来は監督である私が責任を取るべきでした。それでも『もう一度チームを作り直して欲しい』という言葉を受けてここまでやってきました」と感謝の言葉を口にしていた。

次なる目標は大学選手権だ。最終戦を残して未だ無傷の勝ち点4。「勝ち点5で全国へ乗り込みたい」と指揮官は選手を鼓舞していた。

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この記事の執筆者: 塩澤 風太

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