2010年07月28日 マツダスタジアム

広陵vs如水館

2010年夏の大会 第92回広島大会 決勝
印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

有原が好投!

故障明けの有原が好投!広陵野球の幅を広げる新戦力も

2年連続同一カードによる決勝戦。広陵がリベンジを果たし、2年ぶり20回目の甲子園を決めた。センバツ4強右腕・有原 航平投手(3年)が、被安打4安打、無四球完封。多彩な攻撃と抜かりない守備力の高さも見せつけた。

「有原が、大会前にひじを痛めまして。万全ではない中で、よく投げました。甲子園までゆっくりさせてあげたいです」。

優勝インタビューの中井哲之監督の言葉に、耳を疑った。有原のピッチングが、けが明けとは思えぬ内容だったからだ。1試合平均9得点の如水館を相手に、カーブでカウントを取りながら、常時130キロ台後半のストレートで攻め続けた。最終回の126球目に最速143キロもマークした。3ボールになったのは4度だけ。見事な無四球完封だった。
6月20日の大阪桐蔭との練習試合を最後に、約2週間ノースロー。初めてのひじ痛に動揺し、「珍しく本人から」(監督)、痛みを訴えてきた。

「ストレートを投げるときが一番痛かった。大事な大会前なのに黙っていたら、いつか迷惑をかけると思って、言いました」(有原)。
後の検査で骨に異常はないと知って一安心。今大会初登板は21日の3回戦。以降、リリーフを中心に少ないイニングを投げながら調整してきた。大一番の今日が初完投だった。
「今は痛みはありません」(有原)。
「今日は痛みの怖さも無くなって投げていましたね」(監督)。
 福田周平主将(3年)は「甲子園ではもっと有原を援護したい」と、力強く語った。

 点差は2点。それ以上に差を感じる試合だった。

広陵は簡単に1アウトを与えない。印象的だったのが4回1死一塁。打席の渕上真遊撃手(3年)は、最初から送りバントの構えだ。ところが、ボール球を2球連続で見送った。いずれも、ストライクゾーンから大きく外れるような球ではなかった。それでも低姿勢でしっかり見極めた。そしてカウント1-2からの4球目、ヒッティングに切り替える(ファール)。エンドランだった。如水館の内野手は、この揺さぶりに中間守備。5球目、追い込まれたこともあり一走が盗塁を仕掛ける。このように、わずか1打席の中でありとあらゆる攻めを見せて、相手にプレッシャーをかけていく広陵。先制点もエンドランでもぎ取ったもので、5回には2死から徳田真優三塁手(3年)がセーフティ(内野安打)でチャンスを作っている。

 攻撃だけではない。8回の守備だった。無死一塁で、如水館の森兼堅二捕手(3年)の打球は丸子達也一塁手(2年)の前へ。ところが、併殺を狙った丸子の送球が逸れ、渕上が二塁ベースから3歩ほど離れて捕球。誰もがオールセーフだと思った。すると、渕上。一塁走者がスライディングの勢いでベースから一瞬離れたのを見逃さなかった。すぐにタッチアウト。走者を含め如水館側が離れていないとアピールするのが、分からなくもなかった。それぐらい、わずかな離塁だったからだ。

 渕上は、センバツの後に初めてベンチ入り。守備力を評価されてレギュラーも奪った。7番打者ながら、今大会18打数8安打。前述のような攻めもできる嫌らしい選手だ。新戦力の台頭が、広陵を一回り大きくさせている。

(文=矢島 彩

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
広陵が2回戦敗退!夏はノーシードから頂点を目指すことに!【春季広島県大会・試合結果】 【ニュース - 高校野球関連】
長距離打者は明暗がハッキリ!?期待のスラッガーの実力値を考察! 【ニュース - コラム】
第204回 石川昂弥、黒川史陽などスラッガータイプの実力は?逸材野手たちを徹底考察!【後編】【ドラフト特集コラム】
第202回 奥川、西はどのような投球を見せたのか?研修合宿に参加した投手14名を徹底考察!【西日本編】【ドラフト特集コラム】
第201回 佐々木、及川の実力は?研修合宿に参加した投手14名を徹底考察!【東日本編】【ドラフト特集コラム】
東邦vs広陵 2【第91回選抜高等学校野球大会】
東邦vs広陵【第91回選抜高等学校野球大会】
第864回 いよいよベスト8が出揃う!2年連続ベスト8を狙う智辯和歌山は強打を発揮できるか?大会8日目の見所!【大会展望・総括コラム】
第8回 制球力、スピード、変化球、メンタル。すべてがグレートだった河野佳(広陵)!【センバツ2019】
広陵vs八戸学院光星 2【第91回選抜高等学校野球大会】
広陵vs八戸学院光星【第91回選抜高等学校野球大会】
第926回 「みんなの喜び」のため、日本一にチームを導く! 河野 佳(広陵) 【2019年インタビュー】
第931回 88名の部員一丸で「粘りの野球」で日本一を 秋山 功太郎・宗山 塁(広陵) 【2019年インタビュー】
第860回 世代ナンバーワンピッチャー・奥川恭伸(星稜)は野球頭も一流だった【前編】 【2019年インタビュー】
星稜vs広陵【2018年 第49回明治神宮野球大会】
第826回 変化球投手から148キロ右腕へ 河野佳(広陵)を変えた2つのキーワード 【2018年インタビュー】
第622回 中村 奨成(広陵ー広島東洋カープ) 甲子園新ホームランキングが語る長打論 「トップを作り、軸で振り、フォロー大きく」 【2017年インタビュー】
広陵 【高校別データ】
如水館 【高校別データ】
第92回広島県大会 【大会別データ】

応援メッセージを投稿する

広島県地域応援スポンサー

広島県の地域スポンサー様を募集しております。

試合記事トップに戻る サイトトップに戻る