第134回 甲子園初出場を果たした平田が掲げる「攻めの守備」とは? 創成館戦で見えたもの2020年08月12日

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【目次】
[1]裏付けされた平田の武器である「攻めの守備」
[2]3つの要素がかみ合って初めて「攻めの守備」は完成する

 ピッチャーが投げるボール1球ごとに野手陣が少しずつポジショニングを変えていく。「(平田にとっては)当たり前のことですかね」とエース・古川 雅也は語る守備位置の移動こそ、チームの特徴の1つ、「攻めの守備」だったのだ。

 チームの悲願であった春夏通じて初めての甲子園出場となった平田。11日の創成館戦に登場し、全国レベルの相手を前に堂々たるプレーを見せた。その中で光ったのが初出場とは思えないような平田の果敢な「攻めの守備」だった。

裏付けされた平田の武器である「攻めの守備」



甲子園初出場を成し遂げた平田

 これまでに平田に取材をしてきてチームのウリを聞くと「攻めの守備」というフレーズを掲げていた。その全貌が創成館との一戦で明らかとなった。

 ピッチャーが投げるボール1球ごとに野手の守備位置が変わる。打者によって守備位置を偏らせることはプロ野球でも珍しくはないが、高校野球のレベルでピッチャーが投げる1ボール1球ごとに動くのは非常に高度な守備体系だ。

 その一方で少し大胆とも思える取り組みだが、確かな裏付けをもってやっている。古川に聞くと「相手打者の特長を掴むためにビデオを10回くらいは見て、打球の方向はどちらに飛びやすいのか。またどのコースが苦手なのか。各打者の特徴と、それに基づいた配球を頭に入れたうえで守備位置を動かしています」

 「攻めの守備」を武器にしている平田にとっては、このミーティングこそが全ての軸となっているのだ。それは扇の要を担う三島毅輔も理解している。

「自分たちの鍵を握っているといっても過言ではないです。そこで相手打者の苦手なコースや打者の傾向を把握します」

 創成館戦ではセカンド・黒田泰司が頻繁にポジショニングを変えていたが、そこで大事なのは「決め事に合わせてチームで揃えて動く。統一感をもってポジショニングを変えることです」と黒田は語る。三島も「センターへ抜けることが多かったので、黒田は良く動いたんだと思いますが、ある程度統一して動くようにしています」とチームが連動して守備位置を動かすことをポイントに掲げる。

 また外野陣を見るとあまり深く守らず、浅めに守っているのも目に留まった。これは、「創成館さんはミートを大事にするチームだったので、長打は少ないと思ったんです。だから内野と外野の間に落ちる打球を取れるように、前に守るようにしました」と語っており、こちらも事前のミーティングに基づく守備体系だった。

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