第252回 練習と同じくらい大切な休養の話2020年08月31日

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【目次】
[1]暑熱環境が体に及ぼす影響
[2]運動量と体力レベルを考える/コンディションを崩すパターンを知ろう

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 例年とは違った暑い夏がまだまだ続きますが、皆さんの学校では新学期が始まっていることと思います。新チームでの活動も慣れてきた頃でしょうか。秋の公式戦に向けてそれぞれが新たな目標に向かって練習に汗を流していることでしょう。さて今回は練習と休養のバランスについて考えてみたいと思います。練習を積み重ねて技術力を高める一方で、疲労回復を促す適切な休養もまた必要です。このバランスが崩れてしまうとコンディションを崩したり、ケガをしてしまったりすることがあるので注意が必要です。

暑熱環境が体に及ぼす影響



暑い時期は外気温だけではなく、紫外線などによっても疲労しやすい

 暑い時期は熱中症を起こしやすいことが知られています。外気温が高い状態で体を動かすと短時間でも体温が上昇しやすく、体は体温調節のために発汗して元に戻そうと働きます。このときに発汗によって水分やミネラル分が失われ、体は脱水状態におちいります。脱水状態のままプレーを続けてしまうと熱疲労、熱けいれん、熱射病といった熱中症のような症状がみられ、生命を脅かすような事態になることもあるので暑熱環境下での練習は十分な配慮が必要です。

 また屋外でのスポーツは紫外線による影響も考慮する必要があります。紫外線は太陽からもたらされる目に見えない光(不可視光線)の一つで、最も波長の短い光として知られています。日中ではお昼頃、日本の季節では6月から8月にかけて紫外線が強くなり、雨天時や曇天時よりも快晴時の方がその影響は大きくなります。強い紫外線を浴び続けると日焼けして皮膚がダメージを受けてしまうことは想像できると思いますが、この他にも活性酸素によって細胞が損傷し、修復のために時間がかかったり、疲れやすさを覚えたりといったことが考えられます。

 暑熱環境によるストレスはいつも以上に体力を奪い、疲労につながりやすいことを覚えておきましょう。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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