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データから見る選抜2011【打者部門】

2011.03.18

第26回 データから見る選抜2011【打者部門】2011年03月14日

 まずはこの度の東日本大震災で尊い命を落とされた方々へのお悔やみと、甚大な被害に遭われた方々へのお見舞いを申し上げます。
 選抜高校野球は今日18日に開催が決定。例年の華やかさとはやや違う雰囲気での大会となりそうだ。出場する選手には、こんな世の中でも野球をできる喜びと、全国の被災者にメッセージを発信できる戦いを見せてほしい。では前回に引き続き、昨秋のデータから見る選抜として野手編をみて行きたい。

項目別 今大会注目ポイント

【打率】
1 竹内勇太 城南 0.609 6試合23打数14安打
2 川口貴都 国学院久我山 0.581 8試合31打数18安打
3 石橋司 浦和学院 0.545 11試合33打数18安打
4 中村優作 石川金沢 0.537 10試合41打数22安打
5 臼田哲也 東海大相模 0.528 10試合36打数19安打

     

【本塁打】
1 横尾俊建 日大三 5
1 田村龍弘 光星学院 5
3 高山俊 日大三 4
4 日高史也 浦和学院 3
4 沼田洸太郎 浦和学院 3
4 水原浩登 関西 3
4 加藤凌 九州国際大付 3

【打点】
1 後藤健太 大垣日大 21 16試合
2 中平亜斗務 明徳義塾 19 11試合
3 石井元 履正社 18 12試合
4 水原浩登 関西 18 13試合
5 豊住康太 鹿児島実 18 13試合
5 髙田直宏 大垣日大 18 16試合

     

【盗塁】
1 澤辰寿 光星学院 11 12試合
2 渡辺勝 東海大相模 9 10試合
2 中村優作 石川金沢 9 10試合
2 平山大海 鹿児島実 9 13試合
5 集貝侑 国学院久我山 8 8試合

【四死球】
1 北川倫太郎 明徳義塾 17 11試合48打席
1 近藤健介 横浜 17 12試合53打席
3 川越誠司 北海 14 9試合41打席
3 澤辰寿 光星学院 14 12試合54打席
5 清水弘毅 日大三 13 10試合39打席
5 前田和平 総合技術 13 10試合39打席
5 安藤嘉朗 大垣日大 13 16試合51打席
5 畑和来 大垣日大 13 16試合66打席

【長打率】
1 竹内勇太 城南 1.043
2 水原浩登 関西 0.957
3 田村龍弘 光星学院 0.952
4 石橋司 浦和学院 0.939
5 高山俊 日大三 0.932

【三振0選手】※各校レギュラー格並びに顕著に打数が多い選手
後藤健太 大垣日大 打数56
佐藤大貢 東海大相模 打数39
臼田哲也 東海大相模 打数36
菅野剛志 東海大相模 打数35
玉木昂太 北海 打数30
松原直之 城南 打数25
山下翼 九州学院 打数23
竹内勇太 城南 打数23
太田洋都 香川西 打数22
秋田教良 光星学院 打数19
上野山奨真 智弁和歌山 打数17
大西輝幸 明徳義塾 打数17
小保根誠 履正社 打数14
神澤誠人 前橋育英 打数13
森幸一 香川西 打数3

注:打率等の対象選手は公式戦×2以上の選手

各チーム試合数の差など状況は異なるため、上記の成績はあくまでも参考程度に見てほしい。


タイトル

   

データから見る選抜2011【打者部門】 | 高校野球ドットコム

本塁打1位・横尾俊建(日大三)

 打撃面の仕上がりが遅い春は、秋の打撃成績は投手以上にあてにはならない。なので、ここでは表のみにとどめておきたい。しかし、その中でもポイントとなる部分は四死球と三振。四死球の多さは相手投手の警戒心と選球眼、三振の少なさは、相手投手とベンチに脅威を与える。

 四死球の上位選手を見ると、トップバッターや中軸がやはり多かった。北川倫太郎近藤健介澤辰寿といったところは今大会でも注目の打者。

 特徴があるのは大垣日大の2人。安藤嘉は昨春までは4番だったが、秋9番を打つことが多かった。畑はトップバッター。つまり9番と1番でこれだけ四死球で出塁していたのである。因みに安藤嘉は一昨年秋は四死球20で、これもチームトップだった。昨年よりスケールアップした中軸に加えて、9番と1番の2人は要注意である。

 今大会主力選手で三振0の選手は15人いる。三振0は昨春の選抜大会でも実績として表れた数字だ。優勝した興南の1番・国吉大陸と準優勝日大三の4番・横尾俊建は前年秋の大会で三振0。本大会でも横尾が準決勝までわずか1、国吉にいたっては、本大会でも1つも三振を喫することがなかった。

 間もなく始まる春。打率や打点、本塁打といった華やかな部分に注目が集まりがちになるが、こういった地味だけど重要な要素にも注視して見ていくと、野球はさらにおもしろくなるだろう。

(文=松倉 雄太)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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