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第104回 全国高等学校野球選手権 鹿児島大会

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 第104回全国高校野球選手権鹿児島大会第15日は7月22日、鹿児島市の平和リース球場で準決勝2試合がある。

 14日間の熱戦を勝ち抜いて4強に勝ち残ったのは鹿屋中央鹿児島実国分中央大島。第1試合はノーシードながら夏の甲子園出場経験のある両者、第2試合は初の夏の甲子園を目指す公立のシード校同士の対戦となった。いずれも今大会を勝ち抜く中で力をつけ、実力は甲乙つけがたい。2試合とも好勝負は必至だろう。これまでの戦いぶりを振り返りながら、準決勝の見どころを探ってみた。

鹿屋中央VS鹿児島実



鹿屋中央・郡山、鹿児島実・赤嵜

 鹿屋中央は準々決勝で第2シード鹿児島城西鹿児島実は1回戦で第3シード神村学園、どちらも今大会の優勝候補の筆頭に挙げられる両者を倒して勝ち上がっており、意気上がっている。

 鹿屋中央は3回戦の川内商工戦で1対6の5点差を9回裏にひっくり返し、逆転サヨナラ勝ちした。その勢いのままにシード鹿児島城西にも序盤から先手を取り、終盤畳みかけた。チーム打率は3割5分6厘。鹿児島城西戦から4番に座った川井田 利気(3年)が15打数10安打6打点と6割超の打率を残して調子を上げている。不調だった今釜陸(3年)も鹿児島城西戦で9回に勝ち越しとなる走者一掃の二塁打を放った。

 投手陣はエース愛甲 一樹(3年)が不調だった中、2年生左腕・郡山 一心の成長ぶりが光る。その愛甲も鹿児島城西戦では打たせて取る投球がさえて前半試合を作った。ノーシードからのスタートだったが3年生が主体性を発揮し、8年ぶりの夏甲子園を奪取したい。

 鹿児島実は何といっても左腕エース赤崎 智哉(3年)の復調が大きい。初戦の神村学園戦では11回を投げてわずか1失点。今大会は3回戦・国分戦の3分の2イニングと鹿児島戦、3試合20イニングを投げて自責点1と今大会の投手陣の中で抜群の安定感を誇る。右打者のひざ元に落ちるスライダーに加えて、チェンジアップの切れ味が増した。準決勝、決勝の2試合はフル稼働での登板になるだろう。

 昨夏の決勝戦以降、左ひじの疲労骨折で昨秋、今春は一度もマウンドに立てなかった。打者としても力のある赤嵜を外野手としても使わず、宮下正一監督はこの夏一本にかけると我慢し続けた。その我慢が功を奏し、2回戦以降が攻守に強豪校らしい強さを発揮している。チーム打率は3割2分3厘、4番・永井 琳(3年)をはじめ、勝負強い打者がそろう。

 両者は昨秋2回戦で対戦し、このときは鹿屋中央が7対2で勝利しているが、このとき鹿児島実は赤嵜が投げていないのでこの戦績は参考にならない。勢いのある鹿屋中央か、強豪校らしい勝負強さの鹿児島実か、強豪私学同士の見ごたえある勝負になりそうだ。

国分中央VS大島



大島・大野、国分中央・安藤

 国分中央は昨秋4強、今春準優勝、NHK旗8強と、この1年間、安定して上位の結果を残している。好左腕・安藤 奈々利(3年)を擁し、打線も今大会4試合で4割2厘と当たっている。3番・坂元 樹生(3年)、4番・宇都 大樹(3年)、5番・猩々 琳太(3年)の中軸とリオで20打点を挙げており、勝負強さが光る。

 選手たちの戦う姿勢に光るものを感じる。「人生かけてやる!」「死ぬ気でやる!」…熱い本気の言葉が選手たちから発せられる。どんな展開でも全力プレーを怠らない。左腕エース安藤は多彩な変化球を持ち、見た目以上に打ちにくい。コロナで中止となった一昨年の代替大会で準優勝するなど、夏は何かを起こす強さを持っている。

 大島も調子は上がっている。チーム打率は3割6分9厘。4番・西田 心太朗(3年)が15打数6安打8打点と勝負強さを発揮している。出水中央戦でサヨナラ打を放った8番・美島 永宝(3年)が14打数8安打2打点と5割超の数字を残す。武田涼雅主将(3年)が3番に復帰したのも好材料。準々決勝・出水中央戦は中盤までの劣勢を跳ね返し、9回裏で逆転サヨナラ勝ちした。昨秋の県大会優勝、九州大会準優勝した頃のような粘り強さ、どん欲に勝利を目指す姿勢がより高まっている。

 ここまで4試合を1人で投げている大野 稼頭央(3年)の安定感が光る。出水中央戦は2回以降毎回先頭打者を出す苦しい投球だったが、走者を出してからギアが上がり、力強い直球や意表を突く切れ味のスライダー、チェンジアップで相手打者を翻弄した。鹿児島市外の公立校で、核になる左腕エースがいて、打線も好調と共通点のある両者だが、国分中央はバントで送り、大島は打ってつなぐという明確な違いがある。大島・塗木 哲哉監督と国分中央・床次 隆志監督は鹿児島大時代にバッテリーを組んでいた仲。互いを知り尽くす両者の采配も含めて、好勝負が期待できそうだ。

(文=政 純一郎