西日本に超高校級捕手が2名。スラッガー揃いの明秀日立など神宮をわかせる逸材野手たち
今年の明治神宮大会は例年以上に野手の好素材が目立つ年といえる。
関連記事はこちらから!
通算47本塁打のスラッガー、九州、広島の怪童、大阪桐蔭史上最高左腕など神宮をわかせる4人の1年生たち
大阪桐蔭・松尾、九州国際大付・野田の超高校級捕手に注目
左から黒田 義信、野田海人、松尾 汐恩、海老根優大
逸材の宝庫・大阪桐蔭。やはり正捕手・松尾 汐恩に注目だ。近畿大会では打率.385、2打点の活躍。逆方向へ鋭く伸びる打撃技術、キャッチング技術の高さ、1.8秒台のスローイング。来年は捕手豊作の1年だが、経験値の高さ、スキルの高さ含めてトップレベルの逸材だ。
またU-15代表4番を経験していた海老根優大も中学時代と比べるとだいぶ打撃フォームに角が取れてきた感じがあり、素直にバットが出るようになった。打球は実に速く、近畿大会では、打率.308とまだ爆発するに至っていない。自慢の強肩も、しっかりとハマった時には、抜群のボールを投げ込んでいるが、まだ不安定なところがある。高卒プロへ行けるには、明治神宮大会でアピールできるか注目をしていきたい。
タレントという点では、九州国際大附がトップクラス。捕手・野田海人に注目だ。なんと言っても注目なのはスローイングタイム1.8秒台の強肩。投げては145キロ前後の速球を投げ込む技術の高さがあり、打者としても九州大会で右中間方向へ本塁打を打っており、今大会屈指の強打の捕手として活躍に期待がかかる。
同じく野田とともに下級生時代から活躍していた黒田 義信は打率.538をマーク。2季連続で九州大会で本塁打を放ち、春では堅守の三塁手だったが、この秋はセンターを守り、攻守で牽引する存在だ。
全体的にスラッガー、好打者揃いの今大会
左から松永陽登、石川ケニー、田代 旭、内海優太、下川邊隼人
通算47本塁打の佐々木麟太郎が注目される花巻東は2本塁打の田代 旭はパワフルなスイングで長打を量産し、スローイングも確実な好捕手。また3本塁打の宮澤 圭汰も俊敏な動きとバットコントロールの高さが光る。
関東大会3試合で4本塁打を放った明秀日立は打者の逸材揃い。トップが深い打撃フォームから長打を量産する石川ケニー、ずんぐり体型から本塁打を量産する武田一渓、エースで5番の猪俣駿太は最速142キロ右腕として、関東大会優勝に導いたが、将来性はやはり豪快なスイングを見せる野手だろう。フォロスルーまで豪快なスイングにはスラッガーに化ける予感がある。関東大会でも本塁打を記録した佐藤光成はフォローが大きいスイングで長打を量産し、6番打者とは思えないスイングを見せる。
7番小久保 快栄も弧が大きいスイング軌道で長打を量産。またウエイトトレーニングの成果もあり、長打力も、スローイング能力も大きく高まった選手だ。
日大三島のエース・松永陽登も東海大会で満塁本塁打を放ったように、打撃センスの高さを備えた好投手。明治神宮大会ではどちらで活躍を見せることができるか。
久々の明治神宮大会出場となった国学院久我山は打率.545を記録した核弾頭・齋藤 誠賢はバットコントロールが実によく、才能の高さが光る大会屈指の好打者。下川邊隼人は都内を代表する大型遊撃手で振り幅が大きいスイングから鋭い打球を連発する右の強打者だ。
敦賀気比の春山 陽登は北信越大会でも活躍を見せた右の好打者で、敦賀気比の打者らしい技術的に高度で、全国クラスの活躍を期待できそうだ。
広島広陵の大型打者・内海優太は中国大会でも本塁打を記録するなど、フォローが大きいスイングは大物感があり、更に投手としても球威ある直球を投げる。肩も強いので、評価が上がる可能性を持った逸材だ。また中国大会ではあまり当たりがなかった中川将心も右のスラッガーとして評価が高い。
(記事:河嶋 宗一)