第1032回 3強は藤枝明誠・加藤学園・常葉菊川か 東海地区の2021年高校野球を占う!【静岡編】2021年01月06日

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 東海地区のこの秋の県大会は愛知県、岐阜県、静岡県で前年優勝校が連続優勝を果たした。

 愛知は中京大中京、岐阜は県立岐阜商、静岡は藤枝明誠だった。また、三重県は三重が復活した。これらのチームを中心に2021年の東海地区高校野球は展開されてしていくであろう。

 そんな東海地区の2021年を展望してみた(愛知展望は別途掲載)。後編では静岡の2021年を展望していきたい。

藤枝明誠・加藤学園・常葉菊川が3強か



藤枝明誠のエース・小林 輝

 静岡県は藤枝明誠の2年連続優勝となったが、3位校で東海大会進出を果たした加藤学園とともに、近年躍進して安定している。さらには、これに常葉大菊川が加わって3強と言っていい。この秋は、この3校が上位を占めた。

 藤枝明誠は決して大きくはないが大きく足を上げてダイナミックに投げ込んでくる小林 輝君が軸。4番川瀬 譲二君の力強い打撃も期待できる。加藤学園は昨秋は準優勝で東海大会に進出して4強進出。明治神宮枠の恩恵で初出場を果たした。センバツは中止となったものの夏の交流試合で初の甲子園での戦いを経験することが出来た。その戦いで米山 学監督は、1年生の太田 圭哉君を1番遊撃で起用するなど大胆な采配で初勝利。一つの歴史を築くことが出来た。

 秋は東部地区1位通過で挑んだ県大会は準決勝で藤枝明誠には敗れたものの3位決定戦で三島南を下して2年連続の東海大会進出を果たした。経験豊富な雨宮 快成君が捕手としてチームを引っ張っている。

 常葉大菊川は2007年のセンバツ優勝時の主将で捕手だった石岡 諒哉監督が就任。3年ぶりの東海大会進出を果たした。「とびぬけた選手がいるわけではない中で、泥臭い戦いで挑みたい」という思いである。

 ベスト4のもう1校は三島南だった。21世紀枠の県推薦校にも選ばれたが、創部100年目に当たる選手たちの年に快挙である。ことに、準々決勝で静岡打線を上手にかわした植松 麟之介君の丁寧な投球は秀逸だった。リリーフとしてマウンドに登ることもある前田 銀治君は打線では中核の3番を任されているが、140キロの速球にもっと磨きをかけていきたいとこの冬に励んでいる。

 190cmの大型投手髙須 大雅君を擁する静岡は、大会前の評判は一番高かったが三島南に屈した。リードオフマンの山本 和輝君、相田 康慎君と池田 惟音君と言った中軸もパンチ力はある。ただ、三島南の時のように軟投派にかわされていくと打ち上げていって凡退を繰り返してしまう。このあたりの克服が一番の課題だろう。力としては、前述の3強以上のものがあると言っていい。

 他には1年生ながら望月 琉要君の評価が高い常葉大橘、そつのない戦いをする御殿場西。着実にかつての輝きを取り戻してきている伝統の静岡商なども目が離せない存在となりそうだ。同じく、名門復活を果たしつつある浜松商掛川西島田商も注目だ。

 また、静清磐田東報徳学園監督で全国制覇の実績もあり、U―18日本代表の監督経験もある永田 裕治監督が就任した日大三島。そして夏季大会で優勝を争った聖隷クリストファー浜松開誠館と言ったところも、もちろん来春への期待は高い。

(記事:手束 仁
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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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